山口県政資料館

山口県政資料館：歴史と文化が息づく空間

山口県山口市滝町に佇む山口県政資料館は、歴史と文化を肌で感じることができる貴重な場所です。国の重要文化財に指定されている旧山口県庁舎と旧山口県議会議事堂という2つの歴史的建造物から構成されており、大正時代の建築技術と美意識を凝縮した見事な建物です。

大正ロマン漂う建築デザイン

1913年（大正2年）に着工、1916年（大正5年）に完成したこれらの建物は、煉瓦造りの2階建て。設計は、後の国会議事堂設計にも携わる妻木頼黄部長の指導の下、武田五一氏と大熊喜邦氏によって手がけられました。西洋建築と和建築が絶妙に融合したその様式は、正面玄関ポーチや中央屋根の両翼に水平線を強調した屋根などに見事に表現されています。こうした特徴から、1984年（昭和59年）には国の重要文化財に指定される栄誉に輝きました。

現在の活用方法と展示内容

1984年に現在の山口県庁舎が西隣に完成して以降、旧県庁舎は県庁機能の大部分を新庁舎に移転しました。現在では、当時の知事室などが当時のまま保存されており、県庁の歴史や山口県の概要に関する展示が行われています。来訪者は、かつての県政の中枢を担った空間を直接体感し、歴史に思いを馳せることができます。

一方、旧県会議事堂は、歴史資料の展示スペースに加え、議場を多目的ホール「夢交流ホール」として活用しています。会議やイベントなどに利用できるほか、議員控室は「山口きらら倶楽部」として開放され、県民交流の場として親しまれています。

アクセスと周辺環境

山口県政資料館へのアクセスも良好です。JR山口駅から徒歩約20分、または防長バス・JRバス「県庁前」バス停すぐという好立地にあります。周辺には、瑠璃光寺、山口県警察体育館（旧武徳殿）、山口大神宮、山口県立山口博物館、亀山公園、山口県立美術館、山口県立山口図書館・山口県文書館、サビエル記念聖堂、山口市民会館、山口市役所など、多くの観光スポットや公共施設が点在しています。観光の拠点として、あるいは歴史探訪の一環として、山口県政資料館を訪れる価値は十分にあります。

まとめ

山口県政資料館は、単なる史料展示施設にとどまらず、歴史と文化を体感できる貴重な空間です。大正時代の建築美、県政の歴史、そして現代の交流拠点としての機能が調和した、魅力的な施設と言えるでしょう。山口県を訪れる際には、ぜひ足を運んで、その歴史と文化に触れてみてください。

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