山家城 (信濃国)

山家城（やまべじょう）

概要

山家城は、長野県松本市に位置する山城で、別名「中入城」とも呼ばれています。この城は、県指定史跡である「小笠原氏城跡」を構成する山城群の一つであり、埴原城跡、桐原城跡、林小城跡と共にその歴史を今に伝えています。

山家城の起源は鎌倉時代に遡ります。諏訪氏の一族が山家氏を名乗り、この地に居城を築いたとされています。しかし、文明12年（1481年）、小笠原氏によって攻められ、諏訪氏の流れを汲む山家氏は滅亡しました。その後、小笠原氏の一族である折野昌治が山家氏を継ぎ、山家昌治と名を改めてこの地を治めましたが、後に武田氏に従属することとなりました。

構造

山家城は、美ヶ原王ヶ鼻から西方の山辺谷に張り出した尾根の先端に位置しています。標高1057メートルの峰と、その先端にある標高1000メートルの峰という、二つの高所に城郭が築かれており、それぞれが独立した構造を持っています。城跡には、当時を偲ばせる石垣などが残っており、往時の姿を垣間見ることができます。

歴史的背景

山家城は、鎌倉時代から戦国時代にかけて、地域の勢力争いの舞台となりました。諏訪氏から小笠原氏、そして武田氏へと、支配者が変わる中で、山家城もその役割を変えながら、歴史の波に翻弄されてきました。特に、小笠原氏による山家氏の滅亡は、この地域の歴史において大きな転換点となりました。また、その後の山家昌治の動向は、武田氏の勢力拡大と深く関わっており、戦国時代の激しい動乱を象徴しています。

現在

現在、山家城跡は、「小笠原氏城跡」の一部として、長野県指定史跡に指定されており、その歴史的価値が認められています。桐原城や埴原城などと共に、当時の山城の様子を今に伝える貴重な遺構として、多くの人々が訪れています。

アクセス

山家城跡へのアクセスは、周辺の地図情報を参照してください。公共交通機関でのアクセスは限られているため、自家用車での訪問が便利です。登山道は整備されているものの、山道となるため、登山に適した服装と靴を準備する必要があります。

参考文献

• - 信濃史学会編『信州の山城 信濃史学会研究叢書3』1993年

関連項目

• - 日本の城一覧
• - 松本市の名所・旧跡
• - 松本市の歴史

外部リンク

• - 山家城周辺地図／Yahoo!地図情報

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