山岡徹也

山岡徹也：悪役俳優として名を刻んだ昭和のスター

山岡徹也（やまおか てつや、1925年1月27日 - 1997年6月9日）は、昭和時代の日本映画・テレビドラマ界を代表するベテラン俳優の一人です。旧東京市に生まれ、早稲田大学理工学部を卒業という、俳優としては珍しい経歴を持っていました。

早稲田大学在学中には学徒動員で中国大陸へ渡り、少尉として戦闘機の操縦桿を握る経験も積んでいます。戦後、作家を志し三好十郎の戯曲研究会に入会しますが、三好十郎から俳優を勧められ、転身。伊藤雄之助や清水元らと共に協同劇団で活動した後、文化座に移籍しました。1954年からはフリーランスの俳優として活動し、その存在感抜群の演技で、テレビ、映画、舞台と幅広い活躍を見せました。

山岡徹也といえば、多くの人々の記憶に強く残っているのは、何といっても悪役としての演技でしょう。恰幅の良い体格と強面の顔立ちを生かし、時代劇では悪家老、悪代官、悪商人、ヤクザの親分など、数々の貫禄ある悪役を演じきりました。その演技は、単なる悪役という枠を超え、見る者の心を捉える魅力に溢れていました。

殺陣と乗馬を特技としており、劇団文化座や新国劇にも所属していた経験は、彼の演技の幅を広げる上で大きな役割を果たしたと言えるでしょう。

彼の活躍は、時代劇に留まりません。現代劇においても、様々な役柄を演じ分け、その演技力の高さを証明しました。数々の作品に出演し、その一つ一つに確かな存在感を示した山岡徹也は、日本の映像史に名を刻んだ俳優と言えるでしょう。

私生活では、孫が彼の芸名を受け継ぎ、2004年から2006年まで俳優として活動していました。現在は山岡竜弘と改名し、俳優活動を継続しているとのことです。

代表的な出演作品

山岡徹也が出演した作品は膨大であり、ここではその一部を挙げます。時代劇、現代劇を問わず、彼が様々な役柄を演じ分けたことが分かります。

時代劇

テレビドラマ：『水戸黄門』、『銭形平次』、『鬼平犯科帳』、『暴れん坊将軍』、『遠山の金さん』など数多くの時代劇作品に出演。
映画：東映時代劇作品に多数出演。

現代劇

テレビドラマ：『特別機動捜査隊』、『太陽にほえろ!』、『西部警察』など、数多くの刑事ドラマやアクションドラマに出演。
映画：『人間の証明』などに出演。

山岡徹也の出演作品リストは非常に長く、彼の幅広い演技力と、時代劇、現代劇を問わない活躍を物語っています。これらの作品を通じて、山岡徹也は日本のドラマや映画史に大きな足跡を残しました。彼の遺した作品は、これからも多くの人々を魅了し続けることでしょう。

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