山崎駅 (北海道)

北海道二海郡八雲町に位置する山崎駅は、北海道旅客鉄道（JR北海道）が管轄する函館本線の駅です。駅番号は「H52」が付与されており、電報略号は「サキ」が使用されています。事務管理コードは▲140124です。

この駅は函館本線の経路において特徴的な地点に位置しており、隣接する鷲ノ巣信号場から当駅までは単線区間となっていますが、当駅から次の黒岩駅方面へは複線に切り替わります。

駅名の「山崎」は「やまさき」と読み、所在地名の「山崎」（やまざき）とは読み方が異なります。駅名の由来については、駅の近くを通る国道沿いの山麓が岬のように見えたことから、地元住民が「山崎」と呼んでいたものが、駅名として採用されたと伝えられています。

山崎駅は地上に設置された駅であり、2面3線のホーム構造を持っています。具体的には、相対式ホーム1面と島式ホーム1面が配置されており、列車が発着する線路は上下本線に加えて副本線も備えています。ホーム間の移動は構内踏切を利用します。現在は八雲駅によって管理される無人駅となっており、開業当初からの変遷を経て、規模を縮小した小さな駅舎が残されています。駅の函館側には、路線が単線から複線に変わるポイントとなる両開き分岐器が設置されており、この分岐器には安全側線が付帯し、通過時の速度制限は時速90kmとなっています。

山崎駅の歴史は明治時代に始まります。1904年（明治37年）10月15日に北海道鉄道の一般駅として開業しました。その後、1907年（明治40年）7月1日には北海道鉄道が国有化され、国営鉄道の一部となります。1909年（明治42年）10月12日には、国有鉄道の線路名称が制定され、函館本線に組み込まれました。戦後の1949年（昭和24年）6月1日には、日本国有鉄道法の施行に伴い、新たに発足した日本国有鉄道（国鉄）に継承されます。昭和の高度成長期には、1962年（昭和37年）12月1日に貨物取扱いが廃止され、続く1966年（昭和41年）9月24日には、当駅と黒岩駅間の函館本線が複線化され、輸送能力が向上しました。さらに、1984年（昭和59年）2月1日には荷物取扱いも終了し、旅客専用駅となります。国鉄末期の1986年（昭和61年）11月1日には駅の無人化が実施され、簡易委託駅として運営されるようになります。国鉄分割民営化を控えた1987年（昭和62年）1月には駅舎の改築が行われ、同年4月1日には国鉄分割民営化に伴い、JR北海道の駅として新たなスタートを切りました。簡易委託業務は1992年（平成4年）4月1日に終了し、以降は完全な無人駅として現在に至ります。比較的新しい出来事としては、2007年（平成19年）10月1日に駅ナンバリングが導入され、現在の「H52」という番号が割り振られました。

駅の周辺環境としては、主要幹線である国道5号が近くを通っており、地域の主要な交通ルートとなっています。また、八雲町立山崎小学校、山崎川、山崎浜神社、山崎牧場などがあり、地域の生活や自然、産業に関連する施設が見られます。公共交通としては、函館バスの「山崎駅前」停留所も利用可能です。

函館本線における隣接駅は、長万部方面に向かうと黒岩駅（駅番号H51）、函館方面に向かうと八雲駅（駅番号H54）となります。八雲駅との間には鷲ノ巣信号場があります。

なお、日本国内には、この山崎駅（やまさき）以外にも、同じ漢字表記で読みが「やまざき」となる駅が、京都府（JR西日本 東海道本線）や愛知県（名古屋鉄道 尾西線）にも存在します。

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