山川・根占フェリー

山川・根占フェリーとは

山川・根占フェリーは、鹿児島県指宿市山川金生町の山川港と、肝属郡南大隅町の根占港を結ぶフェリー航路です。この航路は、地域住民の生活を支える重要な交通手段であり、観光客にとっても欠かせない存在です。

歴史

この航路の歴史は、幾多の変遷を経てきました。かつてはいわさきコーポレーション傘下の南海郵船が運航していましたが、利用客の伸び悩みと経営難により2002年に運休となりました。

その後、地元の船舶エンジン修理会社である南九エンジンドック（現なんきゅうドック）が、新たな会社を設立し、2003年に指宿港と根占港を結ぶ航路を再開しました。当初は小型旅客船での運航でしたが、2004年には「フェリーなんきゅう（初代）」が就航し、車両の輸送が可能となりました。さらに2005年には「フェリーなんきゅう2」が就航し、1日10往復の運航体制が整いました。

2006年には、住民の要望を受け、鹿児島県といわさきコーポレーションが協定を結び、山川 - 根占航路の定期運航が再開されました。しかし、2010年にいわさきコーポレーションが運航を停止し、再び撤退しました。

2011年、南九船舶は「フェリーなんきゅう2」の発着場を、山川港と根占港に移し、暫定的な運航を開始しました。同年8月には、新造船「フェリーなんきゅう（2代）」が就航し、本格的な運航体制へと移行しました。

2013年からは、夏期（3月～10月）の土日祝日に1往復増便し、夏期の平日および冬期は従来の4往復となりました。2018年には、南九船舶がなんきゅうドックに吸収合併され、以降はなんきゅうドックが運航を行っています。

航路

山川港（指宿市）と根占港（南大隅町）を結ぶこの航路は、国道269号線の海上区間として指定されており、所要時間は約50分です。

運航情報

夏期（3月～10月）：平日4往復、土日祝日5往復
冬期：毎日4往復

船舶

現在の運航船舶

フェリーなんきゅう（2代）
2011年8月10日就航
総トン数：136トン
全長：34.1m
幅：8.6m
深さ：2.7m
エンジン：ディーゼル1基、700PS
旅客定員：95名
車両積載：乗用車18台または乗用車6台と大型車2台

過去の船舶

フェリー第五おおすみ
1984年4月16日就航、2002年9月30日引退
総トン数：1,300トン
全長：71.24m
幅：13.3m
深さ：4.7m
エンジン：ディーゼル2基2軸、4,200PS
航海速力：15.5ノット
旅客定員：800名
車両積載：乗用車61台

ぶーげんびりあ
元・佐渡汽[[船]]「えっさ丸」
2010年2月28日運航休止、2011年3月海外売船
総トン数：1,478トン
旅客定員：275名
車両積載：乗用車12台と大型車6台

フェリーなんきゅう（初代）
2004年8月1日就航、2005年12月引退
総トン数：19トン
全長：30m
幅：7m

フェリーなんきゅう2
2005年7月竣工、2011年8月9日引退
総トン数：19トン
旅客定員：12名
車両積載：乗用車8台またはマイクロバス1台

事務所

指宿市側：指宿市山川金生町38-1
南大隅町側：南大隅町根占川南721-20

周辺施設

道の駅山川港活お海道：山川港フェリー乗り場近くの道の駅
道の駅根占：根占港フェリー乗り場側の道の駅

外部リンク

フェリーなんきゅう公式サイト
* 株式会社なんきゅうドック

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