南大隅町

南大隅町（みなみおおすみちょう）



鹿児島県（離島部除く）の東南部、大隅半島の南端に位置する南大隅町は、肝属郡に属し、日本本土最南端の佐多岬を有する町として知られています。豊かな自然と歴史が共存するこの町について詳しく見ていきましょう。

地理



南大隅町は大隅半島の最南部に位置し、西は鹿児島湾（錦江湾）と東シナ海、東は太平洋（フィリピン海）、南は大隅海峡に囲まれています。佐多岬上を北緯31度線が通り、町域の大部分は肝属山地で占められています。そのため、可住地面積は全体の19%に過ぎません。西側の錦江湾沿いから佐多岬にかけての地域は、霧島錦江湾国立公園に指定されており、美しい自然景観が保たれています。

隣接市[[町村]]



北側には錦江町と肝付町が隣接しています。錦江町へは国道269号や県道68号、肝付町へは県道74号で連絡することができます。

大字



旧根占町と旧佐多[[町]]から成り立っており、住所表記には旧町名を冠しています（例：南大隅町根占）。

歴史



この地域には、縄文時代早期の大中原遺跡や弥生時代中期の谷添遺跡があり、古くから人々が定住していたことがわかります。

713年の大隅国設置時には肝属郡に属していましたが、後に大隅郡（1887-1897年は南[[大隅郡]]）に所属が変わりました。平安時代には禰寝院という荘園があり、この地と縁の深い建部氏が禰寝氏（根占氏とも）と名乗るようになりました。禰寝氏は、大宰府の在庁官人や郡司、鎌倉幕府の御家人として活躍しました。

16世紀末まで、禰寝氏は数百年間にわたってこの地を治めました。この間、南蛮貿易の港として小禰寝港が栄え、ポルトガル人商人なども来航しました。フランシスコ・ザビエルを案内したヤジロウ（アンジロウ）もこの地の出身であるという説もあります。また、禰寝氏は琉球王国との交易にも関わっていました。禰寝氏が去った後、この地域の活気は一時失われましたが、江戸時代には吉利当主・小松清香が先祖を顕彰し、史跡を整備しました。

江戸時代には、薩摩藩（島津氏）が根占と佐多に外城を置き、薩摩藩直轄領となりました。1784年に外城は郷と改称され（根占郷・佐多郷）、1889年の町村制実施時には、ほぼそのままの区域で小根占村と佐多村が誕生しました。その後、小根占村は1941年に、佐多村は1947年にそれぞれ町制を施行し、根占町と佐多[[町]]となりました。

平成の大合併では、2003年に4町での合併協議が行われましたが決裂。その後、根占町と佐多[[町]]が合併協議を行い、2005年3月31日に南大隅町が発足しました。町名は公募により決定されましたが、南大隅という名称は、錦江町を含む地域を指す名称でもあります。

行政



現在の町長は石畑博氏（2021年4月24日就任）です。旧根占町役場を本庁とし、旧佐多[[町]]役場を佐多支所としています。

地域



南大隅町は、その歴史と文化、美しい自然が魅力の町です。

教育



高等学校




中学校



  • - 南大隅町立根占中学校
  • - 南大隅町立第一佐多中学校

小学校



  • - 南大隅町立神山小学校
  • - 南大隅町立佐多小学校

2013年に小学校の統合が行われ、現在の体制になりました。

交通



空港



最寄りの空港は鹿児島空港で、車で約2時間30分かかります。

航路




バス




根占と佐多間では運行本数が少ないため、日帰りでの移動は困難です。

道路



  • - 国道269号：錦江湾沿岸を通り、道の駅根占があります。
  • - 国道448号：錦江町中心部から田代方面に繋がっています。

鉄道



町内には鉄道駅はありません。観光リーフレットでは、新幹線最寄り駅の鹿児島中央駅からのルートが案内されています。

名所・旧跡・観光スポット



名所・旧跡




祭事・催事




出身者





南大隅町は、豊かな自然と歴史、そして温かい人々が魅力の町です。ぜひ一度訪れてみてください。


もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。