山本富雄

山本 富雄について

山本 富雄（やまもと とみお、1928年11月5日 - 1995年3月16日）は、日本の著名な政治家や実業家として知られています。彼は参議院議員を3期務め、農林水産大臣としても知られています。生まれは群馬県草津町で、父親は同町の町長であった山本泰太郎です。また、長男の山本一太も元参議院議員および群馬県知事として活動しました。

来歴

山本は群馬県吾妻郡草津町に育ち、旧制高崎中学を経て陸軍士官学校を目指しました。彼は地元の旅館業を営みながら、山田屋を創業し、地域での経済発展にも貢献しました。政治への興味を抱き、1955年に草津町議会議員に当選し、以降3期にわたり地域政治に携わりました。

その後、彼は1970年代に群馬県議会議員に当選しました。先輩政治家である福田赳夫の助言を得ながら国政を志すようになり、1977年の第11回参議院議員通常選挙で初当選を果たしましたが、この選挙では急性肝炎に罹患し、妻が選挙活動を支援する形となりました。

政治家としての実績

議員として、山本は福田派、安倍派、三塚派に所属し、特に農業政策に対する理解が深く、農水族のドンとしてその影響力を発揮しました。また、新聞販売協会の顧問としても活動していました。1990年には第2次海部内閣で農林水産大臣を務め、ウルグアイ・ラウンド農業交渉において日本の食料安全保障を重視し、重要な役割を果たしました。

彼のリーダーシップの下で日本の農業問題解決のために果敢な施策を推進し、特に農産物の輸入状況や地方社会の安定に配慮する姿勢が評価されました。1993年には自民党参議院幹事長に就任し、政治改革に関する法律案の修正など、政党内での地位を高めました。

1994年にはウルグアイ・ラウンド交渉の結果を受け入れるための総合農政調査会長を務め、総額6兆円を超える対策を実現し、農業発展に寄与した実績も残しました。

最期と業績の評価

1995年3月に入院し、肝不全により62歳でこの世を去りました。死後、勲一等瑞宝章が贈与され、従三位に叙されました。葬儀の際には、オウム真理教による地下鉄サリン事件が発生し、出席予定の閣僚が出席できない事態が発生しました。長男の山本一太は参院選において後継者として群馬県選挙区から出馬し、初当選を果たしました。

また、山本はスキーを愛しており、全日本選手権での高順位や大回転競技での優れた成績を収めています。群馬県スキー連盟の会長を務めた経験もあり、日本スキー界の発展に多大な寄与をしました。国際大会では選手団長や監督として参加した経歴も持ち、山本富雄の生涯は政治、経済、スポーツの三方での幅広い業績に象徴されます。

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