山本弘 (作家)

山本弘の業績と影響

山本 弘（やまもと ひろし、1956年 - 2024年3月29日）は、日本の著名なSF作家であり、ファンタジー作家、ゲームデザイナー、漫画原作者、アンソロジー編集者としても知られています。彼は、多くのジャンルで多才に活動し、特に日本SF界においては重要な存在となりました。彼の本名は「山本 浩」と言い、ペンネームの「山本 弘」は広く親しまれています。

学生時代とデビュー

1956年、京都府で誕生した山本は、京都市立洛陽工業高等学校電子科を卒業後、学生時代に創作を中心としたSFファングループ「星群の会」に参加しました。彼は小学生時代から作家になることを夢見ており、多くの大学ノートに小説を書き溜めていました。1978年には、短編小説「スタンピード！」で奇想天外SF新人賞において佳作を受賞し、本格的な執筆活動をスタートさせました。その後、1988年に「ラプラスの魔」で小説家としてのデビューを果たします。

RPGと小説への貢献

山本は、1987年にゲーム創作集団「グループSNE」のメンバーとして、RPG『ソード・ワールド』を立ち上げ、以降そのシリーズに関連した多くの小説を執筆しました。また、テーブルトークRPG『ガープス』に関連する作品として、『妖魔夜行』や『百鬼夜翔』シリーズの小説版を手がけました。彼の作品は、ライトノベルやSF小説の領域で特に評価されています。

受賞歴

彼の作品は多くの賞を受賞しており、2011年には『去年はいい年になるだろう』で第42回星雲賞（日本長編部門）を、2016年には「多々良島ふたたび」で第47回星雲賞（日本短編部門）を受賞しました。代表作には『アイの物語』、『神は沈黙せず』、『MM9』などがあり、これらの作品はいずれも高い評価を得ています。

オカルトとメディアへの貢献

山本はまた、オカルトに関する書籍やトンデモ本についても広く執筆しており、トンデモ本を楽しむための団体「と学会」の初代会長を務めました。彼の著作には『トンデモ本の世界』や『トンデモ超常現象99の真相』などがあり、メディアへの出演も行い、一般及び学術的な観点から疑似科学やオカルトの問題について意見を発表しています。

晩年と遺産

2018年、山本は脳梗塞により入院し、2011年からリハビリに励む姿をカクヨムで発表しました。しかし、2024年に誤嚥性肺炎により68歳で亡くなります。彼の業績は日本のSF作家、ファンタジー作家の間で永遠に語り継がれることでしょう。彼の作品は、世代を超えて多くの読者に影響を与え続けています。

まとめ

山本弘は、その多才な才能により、日本のSF文学において独特の地位を築き上げました。その作品や活動を通じて、SFやファンタジーの魅力を多くの人々に伝えました。彼の影響力は今後も色あせることなく、愛され続けていくことでしょう。

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