山本竜二

山本竜二：個性派俳優の波瀾万丈な人生

山本竜二（1958年生まれ）は、日本の俳優、元AV男優、そして飲食店経営者という、多様な顔を持つ稀有な存在です。京都市出身。現在はギャッビー・エンタテインメントに所属し、幅広いジャンルで活躍する個性派俳優として知られています。

芸能一家に生まれた異色の経歴

山本竜二の出自は、日本の芸能史に名を刻む名家です。曾祖父は時代劇スターとして名高い嵐寛壽郎、父は大映俳優で殺陣師の佐々木小二郎、祖父は大映京都、宝塚映画の制作主任を務めた小林利勝という、まさに芸能一家に生まれ育ちました。女優の森光子とも縁戚関係にあると言われています。こうした環境が、彼の芸能界への道を自然と開いたのかもしれません。

高校時代から映像京都の大部屋俳優として活動を始めます。その後、映像京都の活動縮小に伴い東京へ移り、事務所所属の一俳優として正式にデビュー。多くのテレビドラマに出演するも、所属事務所の倒産により仕事が激減。生活の糧を得るため様々な仕事に就く中で、偶然の出会いをきっかけにピンク映画の世界に足を踏み入れます。

ピンク映画から一般作品へ：ジャンルを超えた活躍

京都時代で培った演技力と、天性のキャラクターが評価され、山本竜二は瞬く間にピンク映画界のスターとなります。映画、アダルトビデオ、さらにはゲイ、スカトロ、といった様々なジャンルに挑戦し、男優としてだけでなく、監督としても活躍。その活動範囲は、当時としては類を見ないほどに広大でした。

しかし、彼の活動はピンク映画に留まりませんでした。一般作品への出演も積極的に行い、時代劇、大河ドラマ、さらにはNHKの番組にも出演するなど、その存在感を示していきます。特に、『必殺仕事人』への出演は、太秦撮影所への凱旋ともいえるものでした。

スカトロ作品への出演と独特のキャラクター

山本竜二は、数多くのスカトロ作品に出演しており、同業者からは「世界一うんこを食べている男」と評されるほどです。自らスカトロ作品を監督することもあり、その過激な内容は制作スタッフを驚かせることもあったと言われています。

彼のキャラクターは独特です。気が小さく、強面の人や暴走族が苦手という一面を持ちながら、AV撮影中のエピソードとして、スタッフが用意した車の後部から鶏の鳴き声が聞こえてきたという逸話は、ビートたけしを始め多くの芸能人によって語り継がれています。

プライベートと現在

私生活では、最初の妻にはAV出演を隠していましたが、雑誌『平凡パンチ』の記事を通して発覚。その後、AV女優の大沢裕子と再婚するも離婚。現在、娘と離れて暮らしていることを自伝で語っています。

現在は役者業の傍ら、中野区で居酒屋『竜ちゃん』を経営。脳梗塞を患ったことがきっかけで、ハードな仕事ができなくなったことが経営の始まりでした。

数々の賞を受賞し、芸能界で数々の伝説を残してきた山本竜二。その活躍は、今後も続くでしょう。

出演作品

山本竜二は、一般映画、テレビドラマ、Vシネマ、アダルトビデオ、ピンク映画と、実に幅広い作品に出演しています。代表的な作品としては、『男はつらいよ』シリーズ、『必殺仕事人』、『水戸黄門』、そして数々のピンク映画やアダルトビデオ作品が挙げられます。その作品数は膨大で、ここでは全てを記載することはできません。

著書

山本竜二は自伝『男優 山本竜二』を出版しています。本書には、彼の波瀾万丈な人生が赤裸々に綴られています。また、居酒屋『竜ちゃん』に関する著書も出版しています。

まとめ

山本竜二は、芸能一家に生まれ、AV男優を経て個性派俳優として活躍する、類まれな存在です。その活動は、ジャンルやメディアの垣根を超えており、彼の生き様そのものが多くの人の心を掴んで離さない魅力となっています。彼の今後の活躍にも期待が高まります。

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