山王町 (前橋市)

山王町（さんのうまち）

群馬県前橋市の南部に位置する地域。現在の町域は山王町、山王町一丁目、山王町二丁目から構成されており、郵便番号は379-2123となっています。2013年時点での面積は約0.91平方キロメートルです。

地理

山王町は、前橋市の南部、韮川流域に展開しています。この地域は近年、住宅地として計画的に整備が進められており、閑静な住環境を形成しています。町域を流れる河川としては、韮川が挙げられます。

歴史と沿革

山王町という地名は江戸時代には既に存在していたとされています。江戸時代には、当初前橋藩の領地でしたが、天保14年（1843年）には幕府直轄領となり、その後弘化2年（1845年）からは武蔵岩槻藩の管轄下に入りました。また、慶応年間（1865年～1868年）には、近隣の東善養寺村から分かれて一村を形成した経緯を持っています。

近代に入ると、町村制の施行に伴い大きな行政区画の再編が行われました。明治22年（1889年）4月1日には、山王村は藤川村、飯塚村、上福島村、西善村、中内村、東善養寺村といった周辺の村々と合併し、那波郡上陽村の一部となりました。その後、明治29年（1896年）4月1日には郡の合併が行われ、上陽村は玉村町、芝根村と共に佐波郡に所属が変更されました。

昭和の合併期を迎えると、昭和32年（1957年）8月1日には上陽村が玉村町と合併し、新たな玉村町の一部となります。しかし、この時点での区域は長くは続かず、昭和35年（1960年）4月1日には、玉村町の一部であった西善、山王、中内、東善の各地域が、城南村の一部（駒形）と共に前橋市へと編入されました。これにより、改めて前橋市山王町としてその名が位置づけられることになります。

その後、町域の細分化が進められました。昭和50年（1975年）には、山王町の一部が分離して広瀬町三丁目となる一方で、山王町の一部から新たに山王町一丁目が設置されました。さらに、昭和55年（1980年）には、東善町、下大島町、小屋原町、駒形町、そして山王町のそれぞれの地域の一部が合わさる形で、山王町二丁目が誕生し、現在の山王町、一丁目、二丁目という構成となりました。

地名の由来

山王町という地名の由来については、かつてこの地域にあったとされる日枝神社、または日枝神社の別称である山王権現に由来するものと考えられています。ただし、その詳細な経緯や根拠については、残念ながら明確になっていません。

人口と世帯・学区

この地域には住民が生活しており、2017年（平成29年）8月31日時点での世帯数と人口が記録されています。また、前橋市立の小・中学校に通学する場合の学区も指定されています。

交通

山王町域内には、鉄道駅は存在しません。また、主要な幹線道路である国道や県道も通っていません。地域内の移動手段としてはバス路線が存在するものとみられます。

主な施設

町域内には、住民の生活を支える公共施設や教育機関が立地しています。

前橋市立山王小学校
前橋東郵便局

この情報は、『角川日本地名大辞典 10 群馬県』（角川書店、1988年）などを参考に記述されています。

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