山田二郎 (アナウンサー)

山田二郎について

山田二郎（やまだ じろう）は、1936年5月7日生まれの日本のアナウンサーです。東京都浅草区駒形町（現在の台東区）出身で、浪曲師の広沢虎造（2代目）の次男として生まれました。早稲田大学の第一文学部を卒業した後、彼は1959年にNHKにアナウンサーとして入局し、その後プロのアナウンサーとしてのキャリアをスタートさせました。特に、彼はスポーツ実況で広く知られています。

アナウンサーとしてのキャリア

山田はもともと落語家を目指しており、大学卒業後には師匠に弟子入りする予定でした。しかし、大学時代の仲間と共に受験したNHKの試験に合格したことから、安定した職業を勧められ、アナウンサーの道を選びました。最初はNHK佐賀放送局に配属され、その後1960年にはラジオ東京（現・TBS）に転職し、様々な部門で働きました。

彼の業務は多岐にわたり、プロ野球や大相撲、ボウリング、国際プロレス、アイスホッケーなど、数々のスポーツ中継を担当。特に1964年の東京オリンピックと1972年の札幌オリンピックの閉会式の実況は特筆すべき瞬間でした。1976年の巨人対阪神戦では、王貞治選手の通算715号ホームランを実況し、その歴史的瞬間をテレビを通じて全国に届けました。

音楽番組と映画出演

アナウンサーとしての成功に加えて、山田は音楽番組や映画にも出演しました。彼は『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』の戦闘シーンを再編集し、格闘技番組風にアレンジした『ウルトラファイト』の実況ナレーションを担当しました。また、1978年の映画『多羅尾伴内』では、日本シリーズの実況アナウンサーを演じています。これらの活動を通じて、アナウンサーとしての存在感を高めていきました。

フリーアナウンサーとしての活動

1991年2月、TBSを退社し、フリーアナウンサーへと転身。この頃から、広沢虎造（2代目）の浪曲イベントに積極的に関わり、司会者として活躍しています。現在は「虎造浪曲継承会」の代表を務め、古き良き浪曲の魅力を伝える活動に力を入れています。彼はまた、「任侠虎造ぶし」の歌詞を作詞するなど、音楽の世界でも才能を発揮しています。

受賞歴とその他の活動

山田二郎はラジオ番組での活動においても高く評価されており、『山田二郎の土曜だワッショイ!』という番組では第9回アノンシスト賞グランダ・プレミオを受賞しました。また、彼はTBSアナウンススクールの講師を務め、多くの若い世代にアナウンスの技術や知識を伝えています。

まとめ

山田二郎は、その多様なキャリアを通じて日本のアナウンサー界に大きな影響を与えた存在です。スポーツ実況をはじめ、音楽、映画など様々な分野で活躍し続け、今もなお浪曲の文化を継承する活動を行っています。彼の豊かな経験と情熱は、今後も多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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