山神社 (美里町)

山神社の概要

山神社（やまのかみしゃ）は、宮城県遠田郡美里町に位置する神社で、旧社格は郷社に分類されます。この神社は主に木花佐久夜比賣命を祭神として祀っていますが、地域にある他の神社の神々も合祀されています。

祭神と合祀神社

山神社の主祭神、木花佐久夜比賣命に加えて、山崎地区の無格社神明社（祭神：天照大御神）、西原地区の村社八幡神社（祭神：誉田別命）、および2つの日枝神社（大山咋命を祭神とする）の神々が合祀されています。これにより、山神社は信仰の中心地としての役割を果たしています。

歴史

山神社の創建は、永治元年（1141年）とされており、摂津国から移住した小山田清寧が勧請したことに始まります。後に、その子孫である別当浄円が元亀2年（1571年）に御神体を奉じて移り住み、天正3年（1575年）には初めての祠が建設されました。

寛文2年（1662年）、仙台藩の方針により、南小牛田村の町割りとともに社殿が新たに建立され、社殿は次第に現在の場所へと遷座されました。元文元年（1736年）には大火に見舞われたものの、再建が果たされており、以後も社殿の改築などが続けられました。

山神社は特に安産や子育ての神として知られており、多くの武士や地域の住民から崇敬を受けていました。寛保3年（1743年）には伊達家の奉幣があり、その後も多くの家族が祈願のために参拝したとの記録があります。

明治以降の変遷

明治時代には、山神社は「小牛田の総氏神」として認識されるようになりました。しかし、明治41年（1908年）に発生した火災で社殿が全焼する事態に見舞われましたが、御神体は無事に保護され、仮宮が建てられました。その後、社殿の再建が検討され、再遷座が行われました。

現在の社殿と境内

現在の社殿は、三間社流造で銅板葺きの本殿を有し、拝殿内部には独特な祭具や神体が奉納されています。拝殿で行われる安産祈願は特に人気を集めています。また、神輿殿は、もともとは薬師堂であり、神明社としての役割を果たしてきました。

境内には社務所や参集殿があり、周囲には神域が整備されています。参道には地元名物の「山の神まんじゅう」の売店が設けられ、訪れる人々に地域の魅力が伝わる場所となっています。

まとめ

山神社は、地域の信仰の中心として長い歴史を持ち、さまざまな神々が合祀されていることで、多くの人々に親しまれています。安産や子授けを願う人たちにとって、心の拠り所となり続けています。今後もその守り神としての役割を果たしていくことでしょう。

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