山陰海岸国立公園とは？意味をやさしく解説

山陰海岸国立公園

山陰海岸国立公園は、京都府の丹後半島から兵庫県の但馬地域を経て、鳥取県の鳥取砂丘に至る、日本海に面した約75kmの海岸線を中心とする国立公園です。この地域は、「山陰海岸ジオパーク」としても世界的に認定されており、その多様な地形と地質が特徴です。海岸線は、美しい砂浜、断崖絶壁、奇岩、洞門など変化に富んでおり、その景観は訪れる人々を魅了します。

沿革

この公園は、1955年に山陰海岸国定公園として指定され、1963年に国立公園に昇格しました。その後、1990年と1996年には公園区域と計画の見直しが行われ、現在の姿に至っています。

関係市町村

公園は、以下の3府県7市町にまたがっています。

京都府：京丹後市
兵庫県：豊岡市、香美町、新温泉町
鳥取県：鳥取市、岩美町

面積

公園の総面積は8,784haで、海岸線は約75kmに及びます。各府県の面積と海岸線は以下の通りです。

京都府：1,206ha（約12km）
兵庫県：6,061ha（約50km）
鳥取県：1,517ha（約13km）

見どころ

公園内には、数多くの見どころが存在します。

鳥取県

鳥取砂丘: 日本最大の砂丘であり、国の天然記念物にも指定されています。その広大な砂の風景は圧巻です。
浦富海岸: 国の名勝であり、「日本の白砂青松100選」や「日本の渚100選」にも選ばれています。千貫松島、菜種島、竜神洞、観音浦など、変化に富んだ地形が特徴です。

但馬海岸: 海岸線は変化に富んでおり、特に以下の場所は必見です。
居組海岸: 汐吹崎、居組県民サンビーチ、日本洞門、亀山洞門などがあります。
諸寄海岸: 諸寄東ノ洞門、諸寄西ノ洞門、千賊断崖などがあります。
浜坂海岸: 大振島、東の洞門、矢城ヶ鼻、浜坂県民サンビーチなどがあります。
但馬御火浦: 鬼門崎、龍宮洞門、通天洞門、三尾ノ松島・三尾大島（玄武岩柱状節理）、十字洞門、釣鐘洞門など、奇岩や洞門が数多く見られます。
香住海岸: 鎧の袖（柱状節理の海蝕断崖）、兄弟赤島、但馬松島などがあります。
佐津海岸: 今子浦、臼ヶ浦島などがあります。
竹野海岸: 浜須井、宇日流紋岩の流理、淀の洞門、切浜、はさかり岩、猫崎、竹野浜などがあります。
日和山海岸: 後ヶ島などがあります。
津居山海岸: 気比の浜などがあります。
玄武洞公園: 国の天然記念物である玄武洞、青龍洞、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞があります。玄武岩の柱状節理が観察できます。

京都府

浜詰海岸: 別名「夕日ヶ浦」と呼ばれ、「日本の夕陽百選」にも選ばれるほどの美しい夕日が見られます。
丹後砂丘: 小規模ながらも美しい砂丘が広がります。

ビジターセンター

公園内にはビジターセンターがあり、公園に関する情報を提供しています。2008年時点での利用者数に関する情報も提供されています。

域内および隣接する温泉地

公園の周辺には、以下の温泉地が点在しており、観光客に人気があります。

城崎温泉
湯村温泉
浜坂温泉郷（七釜温泉、二日市温泉、浜坂温泉）
香住温泉
竹野温泉
岩井温泉
夕日ヶ浦温泉郷（夕日ヶ浦温泉、浜詰温泉）

山陰海岸国立公園