竹野浜

竹野浜

竹野浜は、兵庫県豊岡市竹野町竹野に位置する、美しい白砂と青々とした松が特徴的な砂浜です。日本海に面しており、竹野海岸の猫崎半島の東側に広がっています。この竹野浜を含む竹野海岸は、山陰海岸国立公園および山陰海岸ジオパークの一部として、その自然の美しさと地質的な価値が認められています。

地形

東西約800メートルにわたる遠浅の砂浜が特徴で、穏やかな波が打ち寄せます。この地形が、海水浴に適した環境を作り出しています。

海水浴場

竹野浜は、環境省の「快水浴場百選」をはじめ、「日本の渚100選」、「日本の水浴場55選」、「日本の水浴場88選」など、数々の賞に輝く日本を代表する海水浴場の一つです。透明度の高い海水は訪れる人々を魅了し、夏には約50万人もの海水浴客で賑わいます。

歴史

江戸時代から明治時代にかけて、竹野浜一帯は「竹野の大浜」と呼ばれ、北前船の寄港地として繁栄しました。全国から廻船業者が集まり、活気に満ちていました。竹野浜の北西に位置する猫崎半島は、かつて賀島と呼ばれていました。

浜辺にある北前館には、北前船の復元船「天神丸」をはじめ、和磁石、望遠鏡、船絵馬などが展示されており、当時の様子を偲ぶことができます。また、近くの鷹野神社には、船頭が奉納した船絵馬や、方位を確認するための方角石が残されており、歴史を感じさせるスポットとなっています。

年表

1910年（明治43年）: 竹野村が賀嶋山麓開発のための公園費を計上。
1911年（明治44年）: 竹野駅が開設。
1918年（大正7年）: 水害により鷹野神社西端から猫崎半島までが竹野川となり、砂浜の約半分が流失。
1955年（昭和30年）: 竹野村と周辺3村が合併。
1962年（昭和37年）: 竹野と豊岡市瀬戸の間を結ぶ海岸道路（未舗装）の工事が完了。
1963年（昭和38年）: ニホンザル45頭を広島県から導入し、賀嶋公園で放し飼いに。
1965年（昭和40年）: 海岸道路が舗装され、有料道路として開通後、無料化。
1968年（昭和43年）: 昭和天皇が山陰海岸を行幸。
1975年（昭和50年）: 竹野町がニホンザルの飼育を断念し、捕獲したニホンザルを犬山モンキーセンターへ移送。

周辺施設

北前館: 竹野浜に面して建つ、北前船をテーマにした資料館と竹野温泉の入浴施設を併設した複合施設。
誕生の塩工房: 竹野浜の海水を使った塩作り体験ができる施設。
鷹野神社: 歴史ある神社で、船絵馬や方角石が残る。
大灯籠: 海岸沿いに立つ大きな灯籠。
ローソン豊岡竹野店: 竹野町内にある唯一のコンビニエンスストアで、竹野浜から徒歩10分の距離に位置。

近隣の景勝地・海水浴場・キャンプ場

竹野海岸: 竹野浜を含む美しい海岸線。
猫崎 (賀嶋公園): 日本海に突き出す猫崎半島に整備された公園。
切浜: 淀の洞門やはさかり岩など、奇岩が楽しめる場所。
宇日流紋岩の流理: 特徴的な流紋岩が見られる場所。
青井浜キャンプ場、弁天浜キャンプ場: 海水浴とキャンプが楽しめる施設。
香住海岸: 鎧の袖など、特徴的な地形が見られる場所。
但馬御火浦: 釣鐘洞門、旭洞門、下荒洞門など、海の浸食によってできた洞門が見られる場所。
浜坂海岸: 浜坂県民サンビーチなど、海水浴場がある場所。
玄武洞: 国の天然記念物である玄武岩の洞窟。
城崎温泉: 古くから親しまれている温泉地。

交通アクセス

JR山陰本線竹野駅から徒歩20分。
JR山陰本線豊岡駅・竹野駅から全但バスまたは豊岡市営バス「イナカー」で「竹野浜」バス停下車。

竹野浜は、その美しい景観と歴史的な背景から、訪れる人々を魅了し続ける魅力的な場所です。海水浴だけでなく、周辺の観光スポット巡りもおすすめです。

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