山陽オートレース場

山陽オートレース場：歴史と進化を遂げるオートレースの聖地

山陽オートレース場は、山口県山陽小野田市埴生に位置する、全国5場を数えるオートレース場の1つです。市が土地と建物を所有・管理しており、地域経済に貢献する重要な役割を担っています。

柳井からの移転と発展

その歴史は、1951年に柳井市で開場した柳井オートレース場まで遡ります。しかし、1955年の台風被害と経営不振により閉鎖を余儀なくされました。その後、山陽町（現・山陽小野田市）に移転、1965年に現在の山陽オートレース場として開場しました。この移転は、新たな発展の礎となりました。

車券発売システムと民間委託

山陽オートレース場は、いち早く三連勝単式、三連勝複式、ワイドの車券発売を開始し、オートレース業界をリードしました。日本トーターによるトータリゼータシステムの導入もその一環です。2007年には日本トーターへの民間委託を開始し、主催者の黒字化を確実なものとしました。しかし、その後は収益悪化のため委託先が日本写真判定（現：株式会社JPF）に変更されました。

また、2007年には全国の公営競技場として初めて、日本トーター開発の『eスマート倶楽部』専用の自動投票端末を導入、キャッシュレスでの車券購入を実現しました。これは、オートレース場における技術革新の象徴と言えるでしょう。

重勝式車券の導入と売上高の増加

2011年には、オートレース初となる重勝式車券をオッズパークにて発売開始。さらに2016年には、山陽小野田市が管理施行者となり、『当たるんです』と称する重勝式車券を公式ホームページ限定で発売開始しました。これにより、新たなファン層の獲得に成功しました。

売上高は2015年度の65億円を底に、70億円前後で推移していましたが、重勝式車券の導入やミッドナイトレース開催によるレース数の増加により、2019年度には100億円の大台を突破。2020年度には約170億円と過去10年間で最高売上を記録しました。一方で、近年はSG開催から遠ざかっているのが課題となっています。

夜間開催：ミッドナイトオートレースとナイター競走

山陽オートレース場は、夜間開催にも積極的に取り組んでいます。2019年2月からは、飯塚オートレース場に続いて2番目となる「山陽ミッドナイトオートレース」を開催。業界初の「6車9R制」や、ナイターとミッドナイトの同一日開催なども実現しました。2021年9月からは、ナイター競走も開始し、レース開催の幅を広げています。

中継体制の充実

日中・ナイター開催では、ベテラン実況アナウンサーや元選手による解説、そして魅力的なゲストの参加など、中継体制も充実。ミッドナイトオートレースでは、末長由美氏を司会に迎え、多彩な情報を届けています。CS放送では、優勝戦終了後のウイニングランに麻倉未稀の楽曲が流れ、華やかな演出がファンを魅了します。

場外車券売場の拡大

山陽オートレース場の魅力は、場外車券売場の充実にも表れています。宇部、笠岡、山陽と3つの場外車券売場が設置され、より多くの人がレースを楽しめる環境が整えられています。

アクセス

山陽本線埴生駅から徒歩2分とアクセスも良好です。山陽自動車道埴生ICからも近く、車での来場も便利です。広大な駐車場も完備しています。福岡空港や山口宇部空港からのアクセスも容易です。

まとめ

山陽オートレース場は、歴史と革新を融合させた、魅力あふれるオートレース場です。今後も、新たな試みに挑戦し、オートレース業界を牽引していく存在として、発展を続けるでしょう。

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