日本トーター

日本トーター株式会社：公営競技を支える技術とサービス

日本トーター株式会社は、公営競技（ボートレース、競輪、オートレースなど）の運営システムや関連機器の開発・製造・販売、そして競技場の総合運営を担う企業です。東京都品川区に本社を置き、競艇の創設に深く関わった笹川良一氏の子息である笹川堯氏の参画をきっかけに設立されました。

事業内容：

日本トーター社の事業の中核は、公営競技場におけるトータリゼータシステムの提供です。これは、投票受付から結果発表、配当計算までを一元的に管理するシステムであり、公平性と効率性を確保する上で不可欠な技術です。同社は、長年にわたる経験と実績から、高い信頼性を築き、多くの競技場で採用されています。

近年では、単なるシステム提供にとどまらず、総合運営という包括的なサービスを提供することに注力しています。これは、投票券の販売、従業員の管理、広告宣伝に至るまで、競技場の運営を全面的に請け負う事業モデルです。浜松オートレース場や豊橋競輪場などをはじめ、多くの競技場で総合運営を導入しており、その実績を積み重ねています。

製品群：

日本トーター社は、多様な製品・システムを提供しています。

トータリゼータシステム: 投票管理の中核をなすシステム
投票機 (発券機・払戻機): 窓口式と自動式の両方を提供
オッズ表示システム: 最新のオッズ情報をリアルタイムで表示
座席指定システム: 観戦席の予約・管理システム
在席投票システム: 座席から直接投票できるシステム

これらの製品は、高い信頼性と操作性を備え、快適な投票体験を提供することを目指して開発されています。

特に、投票券と発券機には独自の工夫が凝らされています。例えば、各競技場ごとに異なるフォントを使用したり、投票点数に応じて選手名を印字したりするなど、ユーザーフレンドリーな設計がなされています。また、10円や50円単位での投票に対応するなど、幅広いユーザーニーズに対応できるよう配慮されています。さらに、マークカードを使用しない投票システム「ちょっくん」や、キャッシュレス投票システム「eスマート倶楽部」など、他社にはない革新的な製品も提供しています。

採用実績：

日本トーター社の製品・サービスは、全国の公営競技場で広く採用されています。

ボートレース: ボートレース江戸川、ボートレースからつ、ボートレース大村を除く全ての場
競輪: 立川[[競輪場]]、取手[[競輪場]]、大宮[[競輪場]]など多数の競輪場
オートレース: 全てのオートレース場
競馬: 金沢競馬場、高知競馬場など
場外発売場: ボートピア、サテライト、DASHなど

特に、新しい賭式（三連勝単式など）が導入される際に、同社の製品が採用されるケースが多いのは、その高い信頼性と実績を物語っています。

近年は、NECとの包括的業務提携を通じて、OEM生産体制を構築し、効率的な製品供給体制を確立しています。

未来への展望：

日本トーター株式会社は、単なる機器メーカーから、公営競技場の運営を総合的に支援するサービス企業へと進化を遂げています。今後も、技術革新と顧客ニーズへの対応を重視し、公営競技業界の発展に貢献していくことでしょう。 前橋[[競輪場]]の命名権を取得し、「日本トーターグリーンドーム前橋」とするなど、積極的な取り組みも注目されています。

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