岐阜現代美術館

岐阜現代美術館（ぎふげんだいびじゅつかん）

岐阜県関市、鍋屋バイテック株式会社の関工園内に位置する岐阜現代美術館は、抽象書家として世界的に評価される篠田桃紅（しのだ とうこう）の作品を中心に紹介する美術館です。公益財団法人岐阜現代美術財団によって運営されており、そのユニークな立地と建築、そして収蔵品によって distinctive な存在感を放っています。

美術館は「大地館」と「桃紅館」の二つの建物から構成されています。従来から存在した施設は、2024年3月28日の新館「桃紅館」の開館に伴い、「大地館」と名称を改めました。この名称変更により、両館それぞれの特徴がより明確に示されるようになりました。

大地館（TAICHI HALL）

大地館は1992年（平成4年）に完成しました。円筒形のドーム型建築が特徴的で、前面にはプールなどが配されており、周囲の景観と調和した美しい佇まいを見せています。この建物は、その優れた設計が高く評価され、1993年度には「日経ニューオフィス推進賞（通商産業大臣賞）」を受賞しています。設計は建築家の大野秀敏氏が手掛けました。延床面積は459.22m2を有し、主要な設備として262m2の展示室のほか、ロビー、楽屋、収蔵庫を備えています。美術品の展示のみならず、ワークショップやコンサート、講演会、シンポジウムなど、多目的な文化活動の会場としても活用されています。

桃紅館（TOKO GALLERY）

桃紅館は美術館の新施設として、2024年（令和6年）3月に竣工し、同年3月28日に開館しました。延床面積は769.43m2と、大地館よりも広大なスペースを有しています。1階には、篠田桃紅氏の作品を主軸とした企画展示を行うための展示室が設けられています。そして2階には、特筆すべき空間として、篠田桃紅氏が生前使用していたアトリエを再現したエリアがあります。このアトリエは、桃紅氏が1970年から2021年3月まで、長きにわたり創作活動の拠点としていた東京都港区南青山のアトリエを忠実に再現したもので、一部には実際使用されていた調度品なども取り入れられています。この空間を通じて、来館者は桃紅氏の制作環境や人となりをより深く感じ取ることができます。

収蔵品と活動

岐阜現代美術館のコレクションは、運営主体である岐阜現代美術財団が所蔵する篠田桃紅氏の作品約100点を核としています。これに加え、鍋屋バイテック株式会社が所蔵する絵画など、約300点の美術品も展示に供されており、多様な作品を通じて現代美術の魅力を紹介しています。また、美術品の展示だけでなく、大地館を中心に定期的にコンサートが開催されるなど、音楽を含む幅広い文化芸術活動が展開されています。

利用案内

岐阜現代美術館の開館時間は午前9時30分から午後5時までです。休館日は日曜日、祝日、そして第2・第4土曜日、年末年始となっています。入館料については、大地館は無料で誰でも気軽に立ち寄れる一方、桃紅館は一般500円、高校生以下は無料で入場できます。

アクセスは、公共交通機関を利用する場合、名古屋鉄道犬山線の新鵜沼駅またはJR東海高山本線の鵜沼駅よりタクシーで約20分、名鉄各務原線の三柿野駅よりタクシーで約15分です。車での来館の場合は、東海北陸自動車道 関インターチェンジからおよそ5分と、比較的便利な場所に位置しています。

岐阜現代美術館は、「岐阜県まちかど美術館・博物館」にも登録されており、地域に根ざした文化施設としての役割も担っています。篠田桃紅氏の芸術世界に触れることができる貴重な場所であり、建築や他の収蔵品、そして多彩な催しも含め、訪れる人々に豊かな時間を提供しています。


（※文字数調整のため、文章の一部を修正・加筆しています。文末は「豊かな体験を提供する施設となっています。」のように続けることも可能です。）

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