岐阜県第4区

岐阜県第4区の概要

岐阜県第4区は日本の衆議院議員総選挙における選挙区で、1994年の公職選挙法の改正により設置されました。この地域は広大な面積を誇り、本州では岩手県第2区に次ぐ広さを持っています。特に岐阜県は、全般的に自民党が強固な地盤を築いているエリアですが、この第4区においては中選挙区制度の名残から非自民勢力が絡む複雑な政治形態が維持されています。

区域

2013年に公職選挙法が改正された後、この選挙区の区域は次のように定められました：

• - 高山市
• - 美濃加茂市
• - 可児市
• - 飛騨市
• - 郡上市
• - 下呂市
• - 加茂郡
• - 可児郡
• - 大野郡

1994年から2013年の改正までの区域には益田郡や吉城郡も含まれており、選挙区の変遷を示しています。

歴史

岐阜県第4区は、旧岐阜2区にあたる地域です。この地域には著名な自民党代議士の家系が多く、特に飛騨地方では金子一平、金子一義親子が保守的な地盤を築き、美濃加茂市では藤井孝男が、東濃地域では古屋圭司がそれぞれ強力な支持を集めていました。しかし、非自民勢力も存在感を示し、日本社会党の山下八洲夫が一定の議席を獲得するなど、常に緊張感が漂う選挙区でした。

1996年の選挙から小選挙区制が導入され、この地域の選挙構図が本格的に変化します。古屋と山下はそれぞれ岐阜5区で立候補し、岐阜4区では小選挙区候補の調整が難航しました。しかし、再編成後の選挙では自民党の藤井と一義が協力し、見事当選を果たしました。この協力体制はその後数回の選挙においても続き、多くの模範的な事例となりました。

2000年の選挙では一義が当選し、藤井も比例代表で復活。当選の波を受けて、2003年には藤井が小選挙区候補として再び当選を果たしました。しかし、2005年の選挙では藤井が郵政民営化法案に反対し、自民党を離党。その結果、両者の直接対決が避けられない状況となり、大きな注目を集めました。この年は「小泉旋風」の影響もあり、一義が藤井を下しました。

2009年の選挙では自民系が一義で一本化されたのに対し、民主党は今井雅人を立候補させ事実上の一騎打ちとなりました。一義が勝利するも、今井は比例代表で復活し、議席を確保しました。

最近の選挙では2017年に一義が引退し、その後はその長男の金子俊平が自民党公認で出馬しました。選挙は三者が争う形となり、俊平は当選を果たしました。一方で、今井は比例復活当選を果たし、非自民系の議席を守りました。

2021年の選挙では今井が立憲民主党から出馬しましたが、最終的には金子俊平が当選を果たし、今井は比例復活できずに落選しました。岐阜県第4区は、その歴史とともに複雑な政治ドラマを見せ続けています。

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