岐阜貨物ターミナル駅

岐阜貨物ターミナル駅について

岐阜貨物ターミナル駅（ぎふかもつターミナルえき）は、岐阜県岐阜市今嶺四丁目にある、日本貨物鉄道（JR貨物）東海道本線の貨物専用駅です。この駅は、着発線荷役方式を初めて採用した駅として知られており、構内には「着発線荷役方式 発祥の地」と刻まれた石碑も設置されています。

歴史

この駅の設立背景には、岐阜駅での貨物取り扱いが高架化工事により不可能になることがありました。それに伴い、1986年11月1日に国鉄の駅として開業されました。開業当初から着発線荷役方式を導入しており、その後の1987年に国鉄の分割民営化によりJR貨物が運営する駅となりました。2011年には、荷物を積載後の貨物列車が構内で脱線する事故が起こりましたが、事故原因の特定は困難でした。

近年では、2018年に鉄道コンテナへの積替え施設「セルフコンテナステーション」が設置され、2023年には隣接の濃飛倉庫運輸岐阜総合輸送センターに新たな積替ステーションが開設されるなど、駅の機能は進化しています。

駅構造

岐阜貨物ターミナル駅は、4本の着発線を持ちます。このうち1本は上下本線の間に設けられ、残りの3本は南側に配置されています。着発線のうち1番線と2番線はコンテナ荷役用として使用され、450メートルの長さのコンテナホームが設けられています。駅構内には留置線や引き上げ線も設置されており、総面積は約53,000平方メートルを誇ります。

取扱う貨物

この駅では、12ft、20ft、30ftのJR規格コンテナや海上コンテナなど、さまざまな種類の鉄道コンテナ貨物を取り扱っています。また、産業廃棄物や特別管理産業廃棄物の取扱許可も得ており、幅広い貨物輸送を行なっています。

貨物列車の運行

定期的に運行される貨物列車はコンテナ車で構成されており、下り列車は1日11本、上り列車は1日9本が停車します。行き先は新潟、広島、福岡、熊本、名古屋、東京、仙台など多岐にわたります。また、名古屋貨物ターミナル駅との間を往復する特定の列車も存在し、臨時列車も設定されています。

駅周辺

国道21号から北へ約800メートルの場所に位置する岐阜貨物ターミナル駅は、地元の通運事業者が多く集まる地域でもあります。周辺には宇部エクシモ岐阜工場や岐阜市立商業高校なども所在し、地域の交通の要所といえる位置にあります。

まとめ

岐阜貨物ターミナル駅は、着発線荷役方式を採用していることから全国的にも評価される貨物駅です。貨物の多様な取扱いや新しい設備の導入により、今後のさらなる発展が期待されています。

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