岡田春夫

岡田 春夫に関する詳細情報

岡田春夫（おかだ はるお）は、1914年6月14日に生まれ、1991年11月6日に亡くなった日本の政治家です。彼は衆議院副議長（第53-54代）を務め、衆議院議員として15期にわたって活動しました。その政治活動の中で、日本社会党に所属し、安全保障問題について積極的に発言し続けました。特に「爆弾男オカッパル」との異名を持ち、彼の名は政治活動の中で広く知られています。

岡田の幼名は穣であり、彼の父である初代岡田春夫も政治家だったことから、彼は政治家の家系に生まれました。父が亡くなった後に、岡田は名を穣から春夫に改名しました。彼の弟は外交官の岡田晃であり、家族の中でも政治や外交に関与する者が多いことが伺えます。長男は弁護士の岡田宰、次男は共同通信客員論説委員である岡田充という経歴があります。

来歴

岡田は北海道の美唄市で生まれました。現在も彼の生家は保存されており、地域の観光資源となっています。1937年に小樽高等商業学校（現・小樽商科大学）を卒業し、その後、製材業に携わりながら北海道議会議員にも選ばれました。彼の政治キャリアは1946年に始まり、戦後初の総選挙で旧北海道4区から衆議院議員に初当選しました。その後、彼は連続して当選を果たし、合計15回の当選を記録しました。

1948年には、芦田連立内閣の予算案に反対したため日本社会党を除名され、黒田寿男と共に労働者農民党を結成しました。復党後は党内の最左派に属し、1960年の安保国会では石橋政嗣や飛鳥田一雄とともに「安保7人衆」の一人として政府を強く追及しました。

1965年には、第2次朝鮮戦争を想定した極秘研究データを暴露し、その内容が政府与党に大きな衝撃を与えました。この研究は「三矢研究」として知られ、文民統制の形骸化を問い直すきっかけとなる一方で、研究の透明性欠如を批判する声も聞かれました。後の著書において、岡田は松本清張からこの文書を入手したと明かしていますが、松本はこれに関しては黙っていました。

岡田は1979年から衆議院副議長を2期4年間にわたって務める中で、政治家としての地位を確固たるものとしました。また、親中派として知られ、1982年には日中民間人会議を創立しました。1986年には政治活動を引退し、中沢健次に地盤を引き継ぎました。その年の秋に行われた叙勲では、勲一等旭日大綬章を受章しています。

岡田春夫は1991年に77歳でこの世を去りました。彼の死去により、正三位に叙されました。彼の生涯には日本の政治における重要な瞬間が数多くあり、今もなお彼の業績は多くの人々に語り継がれています。

著作

岡田春夫は1987年に自身の回想録『国会爆弾男 オカッパル一代記 反戦平和に賭けた議員生活40年』を出版しました。この書は彼の政治活動を振り返った重要な著作です。このように、岡田春夫の人生と業績は日本の政治史において重要な位置を占めており、今後も研究や回顧が続けられることでしょう。

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