岡部啓一

岡部啓一：ジャンルを超越する音楽家

岡部啓一（おかべ けいいち）は、1969年5月26日生まれ、兵庫県神戸市出身の作曲家、編曲家、音楽プロデューサーです。現在は有限会社MONACAの代表取締役として、ゲーム、アニメ、映画など、幅広いメディアで音楽制作を手がけています。

美容師から音楽家へ

異色の経歴の持ち主としても知られています。美容師の専門学校を卒業後、実際に美容師として働いていましたが、音楽への情熱を諦めきれず、神戸芸術工科大学に入学。そこで、後にゲームクリエイターとして名を馳せるヨコオタロウ氏や、作曲家の岩崎拓矢氏、河野一聡氏といった才能と出会います。大学では視覚情報学科で学び、芸術工学の学士号を取得しました。

ナムコ時代

1994年にナムコ（現バンダイナムコエンターテインメント）に入社し、ゲーム音楽の作曲家としてのキャリアをスタートさせます。『鉄拳』シリーズや『太鼓の達人』シリーズなど、数々の人気ゲームの音楽に携わり、その才能を開花させました。

MONACA設立

2001年にナムコを退社後、フリーランスとして活動。2004年には、自身の音楽制作会社である有限会社MONACAを設立し、代表取締役に就任します。MONACAでは、ゲーム音楽を中心に、アニメ、映画、CMなど、幅広いジャンルの音楽制作を手がけています。

代表作

岡部氏の代表作としては、以下のものが挙げられます。

ゲーム:
『ニーア ゲシュタルト/レプリカント|ニーア_ゲシュタルト_レプリカント』
『ニーア オートマタ|ニーア_オートマタ』
『鉄拳』シリーズ
『太鼓の達人』シリーズ
『ドラッグオンドラグーン3』
『ソウルハッカーズ2』
アニメ:
『涼宮ハルヒの憂鬱』
『WORKING!!』
『Wake Up, Girls!』
『結城友奈は勇者である』
* 『サマータイムレンダ』

特に『ニーア オートマタ|ニーア_オートマタ』は、その独創的な世界観と音楽が見事に融合し、世界中で高い評価を獲得しました。The Game Awards 2017では、「Best Score/Music」部門賞を受賞しています。

多彩な音楽性

岡部氏の音楽の特徴は、その多様性にあります。オーケストラ、ロック、エレクトロニカなど、様々なジャンルの音楽を巧みに組み合わせ、作品の世界観を深く表現しています。また、民族音楽の要素を取り入れることもあり、独特のオリジナリティを生み出しています。

アーティストへの楽曲提供

ゲームやアニメの音楽制作だけでなく、アーティストへの楽曲提供も行っています。大黒摩季、河村隆一、鬼束ちひろなど、様々なアーティストの楽曲を手がけ、編曲家、音楽プロデューサーとしての才能も発揮しています。

岡部啓一は、常に新しい音楽表現を追求し、ジャンルを超えて人々の心に響く音楽を創造し続けています。彼の今後の活躍から目が離せません。

もう一度検索