岩倉具定

岩倉具定の生涯と業績

岩倉具定（いわくら ともさだ）は、1852年1月18日、現在の京都府に生まれた日本の政治家です。彼は岩倉具視の三男として生を受け、のちに家計を支える役割を果たしました。具定は1868年に勃発した戊辰戦争の際には、東山道鎮撫総督に任命され、先鋒軍を指揮しました。戦争が終息した後、彼は教育を受けるために長崎へ向かい、アメリカのラトガース大学に留学します。この経験が彼の後の政治活動に大いに影響を与えました。

帰国後、具定は政府に参加し、1882年には伊藤博文の憲法調査団として欧州に渡ります。彼は1884年に義兄である岩倉具綱の家督を継ぎ、公爵となりました。その後は1890年に貴族院の公爵議員となり、様々な役職を歴任します。特に、帝室制度取調委員や学習院院長としても活躍しました。

具定の政治経歴の中で特に注目すべきは、1900年に枢密顧問官に任命されたこと、そして1909年に宮内大臣となったことです。彼は1910年4月1日に逝去するまで、明治時代の国政において重要な役割を果たしました。

具定の家計と資産管理

具定の家庭は、明治後半において金融的に安定していました。岩倉家は慎重な資産管理により、約100万円の資産を築いていたと伝えられています。これは、同時期に存在していた三条家とは対照的で、三条家は浪費が著しく、財政が困窮していたからです。具定は自己管理と勤勉さを重視し、無駄な出費を避けてきたため、家計が傾くことはありませんでした。

栄典と栄誉

岩倉具定は、数多くの栄典と勲章を受けています。1887年には正四位を、さらに1890年には貴族院公爵議員に就任しました。また、技術者としての評価も高く、様々な国事に貢献したことから、外国からも勲章を授与されています。特に、韓国から授与された勲一等太極大綬章や李花大勲章は、彼の国際的な立場を象徴しています。

家族のつながり

岩倉具定の家庭生活においては、彼は正妻として子爵沢為量の4女・久子を迎えました。彼には6男5女があり、その子孫はさまざまな分野で活躍しています。長男の岩倉具張や、長女の周子は、皇族や侯爵家に嫁いでいます。また、具定の曾孫にあたる加山雄三は著名な歌手・俳優として知られており、その家系は今なお続いています。

具定はその人生を通じて多くの功績を残し、明治日本の政治史において欠かせない存在であり続けています。彼の影響は、現在もなお日本に根付いています。

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