岩城常隆 (下総守)

岩城 常隆（いわき つねたか）の生涯

岩城常隆は、室町時代から戦国時代にかけて活躍した武将で、岩城氏の11代当主かつ陸奥国大館城の城主だった。彼の生涯は、家族や戦、そして領土拡大の努力に満ちている。

生い立ちと初期の活躍

常隆は岩城親隆の嫡男として生まれた。その早期の軍事経験は、永享12年（1440年）に父と共に結城合戦に従軍したことに起因している。この戦において彼は室町幕府6代将軍の足利義教から忠義が賞され、武将としての名声を高めた。

戦の中の苦難と勝利

その後、寛正4年（1463年）には那須資房や宇都宮義員との交戦があり、これに勝利を収めるが、その後繰り広げられた縄釣原の戦いでは資房に敗北を喫してしまう。こうした戦闘の中で常隆は数々の課題に直面しつつも、家督を継いだ当初は隠居していた父親と共同で統治を行った。

領地拡大への道

文明17年（1485年）には、佐竹氏領の砥上某の車城と大塚成貞の龍子山城を攻め落とし、実力を示した。文亀2年（1502年）には、佐竹義舜を援助し山入氏義の討伐に寄与するなど、数々の戦でその名を轟かせた。また、白河結城氏の内紛や古河公方家の永正の乱に介入し、これを利用して勢力を拡大させ、岩城氏の全盛期を築くことに成功した。

家族と後継者

常隆は子供の盛隆に家督を譲るが、盛隆の弟・由隆が当主に代わってからは、彼自身は隠居し、由隆と共に岩城氏の統治を続けた。永正11年（1514年）、那須氏での内紛が発生し、那須資永が自刃に追い込まれる事件があった。この内紛に応じて、結城顕頼の要請で那須氏を攻めることになるが、成果は芳しくなく、戦いの後に和睦を結ぶこととなった。

結論

岩城常隆は、武将としての戦歴や領域拡大の努力を通じて、彼の名を歴史に残した人物である。彼の生涯は戦国時代の激動の中で、家を守り、発展させるための奮闘の記録として語り継がれている。彼の功績は、岩城氏の長い歴史の中で重要な一端を占めていることは間違いなく、後世に影響を与え続けるだろう。

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