岩崎俊弥

岩崎俊弥（いわさき としや）

岩崎俊弥は、明治14年（1881年）1月28日に生まれ、昭和5年（1930年）10月16日に没した、日本の実業家です。旭硝子（現・AGC）の創業者として知られています。

生い立ちと教育

三菱財閥の2代目当主である岩崎弥之助の次男として、東京府（現在の東京都）に生まれました。幼少期から優秀で、1891年には高等師範学校附属小学校（現在の筑波大学附属小学校）、1898年には高等師範学校附属中学校（現在の筑波大学附属中学校・高等学校）を卒業しました。その後、ロンドン大学に留学し、応用化学を専攻しました。

実業家としての活動

帰国後、俊弥は日本の近代化において、板ガラスの需要が拡大すると考えました。そこで、ガラス器具製造業者の島田孫市と共同で、1906年（明治39年）に大阪島田硝子製造を設立しました。しかし、翌1907年（明治40年）に島田と袂を分かち、新たに旭硝子を設立しました。この旭硝子において、日本で初めて板ガラスの製造に成功し、日本の産業発展に大きく貢献しました。

家族

八穂夫人（盧高朗の六女）との間に、長女の八重子、次女の淑子、三女の温子の三人の娘をもうけました。八穂夫人の父である盧高朗は、明の帰化族の出身で、代々長崎で唐通事を務めていました。次女の淑子は、俊弥の兄である小弥太の養女となり、岩崎小弥太は林董の孫である忠雄を淑子の婿として迎えました。また、俊弥の死後、八穂未亡人は近藤宏太郎の四男である寿男を温子の婿として迎え、八穂の婿養子としました。岩崎寿男は、後に三菱自動車工業の常務を務めました。ベンチャーキャピタルの分野で活動しているキャピタリストの岩崎俊男は、寿男・温子夫妻の長男であり、俊弥の孫にあたります。

墓所

岩崎俊弥の墓所は、多磨霊園にあります。

関連事項

筑波大学附属中学校・高等学校の人物一覧
三菱グループ
実業家

外部リンク

旭硝子伝説…創業者 岩崎俊彌
* 旭硝子伝説…岩崎俊彌アルバム

もう一度検索