岩田誠 (医師)

岩田誠

岩田誠（いわた まこと、1942年 - ）は、日本の医師であり、神経生理学者、そして文筆家としても知られる人物です。東京女子医科大学の名誉教授であり、医学部長や脳神経センター長を歴任しました。

人物と経歴

岩田誠は東京で生まれ、東京大学医学部を卒業後、1976年に医学博士号を取得しました。その後、パリ大学医学部に留学するなど、海外での研究経験も積んでいます。帰国後は、東京大学医学部助教授を経て、1994年に東京女子医科大学医学部長、神経内科主任教授に就任しました。同大学脳神経センター長も務め、2008年に退任。現在は東京女子医科大学名誉教授として、またメディカルクリニック柿の木坂の院長として活躍しています。

1998年には、『見る脳・描く脳』で毎日出版文化賞を受賞し、その研究成果と文筆活動が高く評価されました。

研究分野と業績

岩田誠は、脳科学、特に言語や芸術と脳の関係について研究を行ってきました。その研究成果は、多数の著書や論文として発表されています。著書には、『言葉を失うということ 神経内科医のカルテから』、『脳とコミュニケーション』、『見る脳・描く脳 絵画のニューロサイエンス』などがあり、一般読者にもわかりやすく脳科学の知識を伝えることに貢献しています。

また、脳梗塞や認知症に関する著書も多く、これらの疾患の予防や早期発見の重要性を啓発しています。

著書一覧

以下は、岩田誠の主な著書の一覧です。

『言葉を失うということ 神経内科医のカルテから』 (New science age) 岩波書店, 1987
『脳とコミュニケーション』 (シリーズ脳の科学) 朝倉書店, 1987
『パリ医学散歩』岩波書店, 1991
『神経症候学を学ぶ人のために』医学書院, 1994
『ペールラシェーズの医学者たち』中山書店, 1995
『脳とことば 言語の神経機構』 (ブレインサイエンス・シリーズ) 共立出版, 1996
『見る脳・描く脳 絵画のニューロサイエンス』東京大学出版会, 1997
『脳梗塞がよくわかる本 言葉がもつれる、手足が動かしにくい…こんな症状を見逃すな!』 (名医登場シリーズ) 小学館, 1998
『脳と音楽』メディカルレビュー社, 2001
『レイちゃんお話ししよう』中央公論事業出版 (製作) 2004
『臨床医が語る脳とコトバのはなし』日本評論社, 2005
『脳梗塞 なる人ならない人』 (ホーム・メディカ・ビジュアルブック) 小学館, 2008
『神経内科医の文学診断』白水社, 2008
『臨床医が語る認知症の脳科学』日本評論社, 2009
『鼻の先から尻尾まで 神経内科医の生物学』中山書店, 2013
『臨床医が語るしびれ、頭痛から認知症まで 神経内科のかかり方』日本評論社, 2013
『続・神経内科医の文学診断』白水社, 2015
『臨床医が語る認知症と生きるということ』日本評論社, 2015
『上手な脳の使いかた』岩波ジュニア新書 2016
『ホモピクトルムジカーリス アートの進化史』中山書店, 2017
『脳を守ろう 脳梗塞・認知症を予防するために』岩波ブックレット 2017

外部リンク

メディカルクリニック柿の木坂

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