岸本鹿太郎

岸本鹿太郎の生涯

岸本鹿太郎（きしもと しかたろう、1869年2月19日〈明治2年1月9日〉 - 1942年9月3日）は、日本の陸軍を代表する軍人であり、最終的には陸軍大将にまで昇進しました。彼の人生は、明治から昭和にかけての日本の軍事歴史の中で、重要な役割を果たしました。

経歴の始まり

岸本は岡山県に生まれ、岸本孫四郎の長男として育ちました。若い頃から軍に関心を持ち、1876年に陸軍教導団に入団し、その後、陸軍戸山学校を経て、1894年に陸軍士官学校の第5期生として卒業します。この年の9月には歩兵少尉に任官され、日清戦争に出征、一歩兵第20連隊に配属されることとなります。彼の軍歴はこの戦争から始まりました。

精力的なキャリア

1901年11月、岸本は陸軍大学校を卒業し、これによって彼のキャリアはさらに充実していきます。卒業後は様々な職務に従事し、歩兵第39連隊の中隊長、戸山学校の教官、参謀本部の員を歴任しました。特に、大本営運輸通信長官部の副官や陸軍大学の教官としての役割は、彼の軍事的な知識と指導力を証明するものでした。彼は、1914年8月に歩兵大佐に昇進しました。

昇進と指導的地位

1918年には参謀本部課長を経て陸軍少将に昇進。その後、歩兵第16旅団長や参謀本部第3部長、総務部長などの要職を歴任しました。1923年8月には陸軍中将に進み、その後も第5師団長や教育総監部本部長、東京警備司令官などで活躍し、1940年に一時予備役となります。最終的に1929年8月に陸軍大将に昇進されましたが、その後は待命状態となり、1935年には後備役に編入されます。

栄典

岸本はその功績により、多くの栄典を受けました。1918年には正五位、1925年には正四位、1929年には正三位が贈与され、彼の軍人としての地位と評価を高める結果となりました。これらの称号は、彼のキャリアの中で築き上げた実績の証でもあります。

最晩年

岸本は1942年に73歳でこの世を去りますが、その生涯は日本陸軍の歴史にしっかりと刻まれています。彼の軍歴は、日本の近代軍事政策や教育に多大なる影響を与え、多くの後輩に道を示しました。彼の業績は後世においても常に評価され続けています。

参考文献

岸本鹿太郎に関する情報は、以下の文献からも確認できます：

• - 秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
• - 福川秀樹『日本陸軍将官辞典』、芙蓉書房出版、2001年。
• - 外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』、芙蓉書房出版、1981年。

もう一度検索