峯村光郎

峯村光郎（みねむら てるお）

プロフィール

峯村光郎は、1906年6月26日に長野県に生まれ、1978年2月18日に71歳で亡くなった日本の法学者です。慶應義塾大学の名誉教授であり、法哲学、経済法、労働法を専門としていました。

学歴と職歴

長野県出身の峯村は、旧制長野中学（現在の長野県長野高等学校）を経て、慶應義塾大学法学部を卒業しました。その後、慶應義塾大学で助教授、1938年には教授に就任しました。1948年には法学博士号を取得し、後に同大学の法学部長も務めました。1972年に定年退任し、名誉教授となりました。その後、國學院大學の教授にも就任しています。

研究活動

峯村は、法哲学、経済法、労働法という幅広い分野で研究活動を行いました。特に、1949年の公共企業体等労働関係法の施行以降は、公共企業体の労働問題に深く関わり、1956年からは公共企業体等労働委員会（現在の中央労働委員会）の会長代行、会長を歴任しました。この間、労働法に関する多くの著書や論文を発表し、日本の労働法研究の発展に貢献しました。

受賞歴

1976年には、その功績が認められ、勲一等瑞宝章を受章しました。

晩年

1978年2月18日、東京都済生会中央病院にて肺機能不全のため71歳で逝去しました。

著書

峯村は生涯にわたり、数多くの著書を執筆しました。以下は、その代表的なものです。

『法律学序説』（1936年）
『戦時国家の経済法』（1937年）
『経済統制法』（1938年）
『法律哲学要講』（1940年）
『統制経済法』（1941年）
『法と統制經濟』（1941年）
『経済法』（1942年）
『経済法の基礎理論』（1943年）
『日本経済法の原理及び進路』（1943年）
『日本経済法の諸問題』（1944年）
『近代法思想史』（1947年）
『経済法の基本問題』（1948年）
『法学』（1948年）
『労働法講話』（1948年）
『近代法思想史』（1949年）
『法哲学』（1950年）
『公務員と労働問題』（1952年）
『法学概論』（1952年）
『法学入門』（1952年）
『臨時工 その実態と法律問題』（1952年）
『法哲学』（1954年）
『労働法』（1954年）
『法学十講』（1956年）
『法律の基礎知識』（1957年）
『経済法講義案』（1959年）
『団結と協約の法理』（1959年）
『法の実定性と正当性』（1959年）
『公労法解釈の問題点』（1962年）
『公労法の理論と実際』（1967年）
『これからの労使関係と労働法』（1967年）
『大学・大学教育・大学生』（1967年）
『もっと労使は話合いを』（1967年）
『公労法・地公労法 新コンメンタール』（1971年）
『公共企業体等労働関係法・公務員労働関係法』（1972年）
『労働法概論』（1976年）

共編著

『コンサイス社会法典』（田中実共編、1949年）
『労働争議』（有泉亨、沼田稲次郎共編著、1954年）
『法哲学講座』（尾高朝雄、加藤新平共編、1956年-1961年）
『綜合労働判例集』（編、1958年）
『各国の公務員制度と労働基本権』（編著、1965年）
『法学講義』（高梨公之、和田英夫共編、1969年）
『労働法講義』（恒藤武二共編、1970年）
『不当労働行為』（編著、1976年）

翻訳

ザウワァ『法哲学序説』（1958年）

記念論集

* 『法哲学と社会法の理論 峯村光郎教授還暦記念』（1971年）



峯村光郎は、その幅広い知識と深い洞察力によって、日本の法学界に多大な貢献をしました。彼の研究は、現代の法学にも大きな影響を与え続けています。

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