峯澤典子

峯澤 典子（みねさわ のりこ）

日本の詩人。1974年3月26日、茨城県筑波郡筑波町（現在のつくば市）に生まれる。

来歴

茨城県立土浦第二高校を経て、中央大学文学部フランス文学専攻を卒業。大学卒業後、広告制作会社や出版社で働きながら詩作を続ける。

詩作を始める以前は短歌を詠んでおり、1994年には「薔薇になれ」で第40回角川短歌賞の候補に選出されている。その後、詩へと表現の場を移し、2008年には詩の登竜門として知られる文芸誌『ユリイカ』の投稿欄「今月の作品」において、詩人・文芸評論家の松浦寿輝氏の選により「ユリイカの新人」として紹介され、詩人としての活動を本格化させた。

詩業と受賞

詩人としての出発点となった2008年には、第一詩集となる『水版画』をふらんす堂より刊行。この作品は第42回小熊秀雄賞の候補となり、注目を集める。

2013年には第二詩集『ひかりの途上で』を七月堂から上梓。この詩集により、日本の現代詩における最も重要な賞の一つである第64回H氏賞を2014年に受賞し、詩壇における地位を確立した。

2017年には第三詩集『あのとき冬の子どもたち』を再び七月堂より発表。翌2018年には、この作品が第48回高見順賞と第13回三好達治賞という二つの権威ある賞の候補に挙げられ、高い評価を受けた。

近年の活躍としては、2022年に思潮社から刊行した詩集『微熱期』が挙げられる。この作品によって、第60回藤村記念歴程賞を受賞。精力的な創作活動とその質の高さが継続的に評価されていることを示している。

その他の活動

創作活動の傍ら、詩の普及や後進の育成にも携わっており、2019年にはスパイラルスコレーにて開催された講座「これから詩を読み、書く人のための詩の教室」で講師を務めた。

著書

主な詩集および翻訳書は以下の通り。

詩集『水版画』（ふらんす堂、2008年）
詩集『ひかりの途上で』（七月堂、2013年）
詩集『あのとき冬の子どもたち』（七月堂、2017年）
詩集『微熱期』（思潮社、2022年）

モニーク・リヨネ『モニーク・リヨネのあたらしいステッチ』（カラーフィールドパブリケーションズ、2008年）
『ヌーヌーとフローレンス』（カラーフィールドパブリケーションズ、2009年）
『ヌーヌー　サーカスへいく』（カラーフィールドパブリケーションズ、2009年）
フレデリック・クレスタン=ビエ『サジューのお裁縫箱 見ているだけでしあわせになれる フランスのアンティーク手芸用品』（カラーフィールドパブリケーションズ、2009年）
* フレデリック・クレスタン=ビエ『サジューのお裁縫箱2 フレデリック・クレスタン=ビエのフランス・アンティーク糸の世界』（カラーフィールドパブリケーションズ、2009年）

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