島津久中

島津久中（しまづ ひさなか）

島津久中は、江戸時代後期に薩摩藩の有力支藩であった宮之城島津家の第13代当主を務めた人物です。

家系

宮之城島津家は、島津氏中興の祖とされる島津忠良の三男、尚久を初代とする家系です。歴代当主は「図書」を通称とし、忠長の代以降、薩摩国宮之城を領地としました。久方の代に一所持となり、久倫の代には大身分へと発展しました。家紋は宮之城十文字を使用しています。

生涯

文化6年（1809年）、薩摩藩宮之城領主であった島津久儔（ひさとも）の嫡男として誕生しました。父である久儔は、前藩主斉宣の六男である泰之進を養子に迎えますが、泰之進は生後間もなく夭折。その後、斉宣の九男である範之進を再び養子に迎えますが、範之進も夭折したため、久中が嫡子となりました。この経緯から、久中は宮之城島津家の後継者として期待を背負うこととなります。

文政10年（1827年）、父久儔の死去に伴い、19歳という若さで家督を相続し宮之城島津家の当主となりました。しかし、当主となった年の9月には自身もこの世を去り、その短い生涯を閉じました。享年19歳。

後を継いだのは、弟の久宝でした。久中は短命ではありましたが、宮之城島津家の歴史において重要な役割を果たしました。

参考文献

* 長崎省吾関係文書 平田四郎兵衛〔他〕『宮之城島津家事績』 - 国立国会図書館デジタルコレクション

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