島津久健 (日置家)

島津久健

島津久健（しまづ ひさたけ）は、江戸時代前期の薩摩藩家老で、日置島津家第7代当主です。

家系

日置島津家は、島津宗家15代当主の島津貴久の三男である島津歳久を祖とし、2代目の常久以降に薩摩国日置（現在の鹿児島県日置市日吉町日置）を領しました。この家系は、明治33年（1900年）に島津久明が男爵に叙せられ、華族となっています。

生涯

寛文12年（1672年）10月2日、久健は薩摩藩日置領主であった島津忠興（忠竹）の長男として生まれました。母は藩主である島津光久の娘、於虎です。幼名は長千代と名付けられました。

延宝8年（1680年）2月1日、久健は鹿児島城に登城して元服しました。この際、藩主島津光久に代わって世子の綱貴が烏帽子親を務め、理髪役は国老の島津久輝が担当しました。

宝永元年（1704年）2月、久健は参勤交代で江戸へ向かう藩主吉貴に大身分格として随行しました。江戸城では、藩主襲封の御礼のために登城した吉貴に付き添い、将軍徳川綱吉に拝謁しました。

正徳元年（1711年）10月、久健は宮之城島津久方、都城島津久龍とともに「大身分」と称され、特に年頭の八朔の式礼では単独で礼を行うことが許されました。

正徳2年（1712年）3月、久健は将軍家から薩摩国の印章を賜ったことへの謝使を命じられ、江戸へ出府しました。

正徳2年（1712年）6月9日、父である忠竹の隠居に伴い、家督を相続しました。正徳3年（1713年）には、藩から日置家の次男には諱に「久」の字を使用することが許され、三男以下は「忠」や「久」の字を避け、「歳」の字を使用するよう命じられました。

享保9年（1724年）8月5日、久健は知行地である知覧郷西別府村が遠隔地であることから、伊集院郷飯牟礼村の公田との領地替えを藩に願い出て、許可されました。

享保12年（1727年）6月23日、久健は死去しました。家督は嫡男の久林が相続しました。

参考文献

島津久明『島津家系譜』
鹿児島県編『鹿児島県史 第2巻』 - 国立国会図書館デジタルコレクション
* 松元町郷土誌 第3編 松元町の歴史

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