島津忠朝 (日置家)

島津忠朝/忠心について

島津忠朝（しまづ ただとも）/忠心（しまづ ただむね）は、江戸時代前期の薩摩藩士で、日置島津家の第5代当主です。日置島津家は、島津宗家15代当主の島津貴久の三男である島津歳久を祖とし、2代目の常久以降に薩摩国日置を領しました。明治時代には、島津久明が男爵に叙せられ、華族となっています。

生涯

忠朝は、寛永4年（1627年）5月25日に、薩摩藩主の島津家久の十二男として誕生しました。母は川村秀政の娘です。幼少期には桂忠能の養子となりましたが、後に実家に戻り、万治3年（1659年）に兄である島津光久の命により、日置島津久慶の跡を継ぎました。

久慶は、島津家に貢献した家老でしたが、慶安4年（1651年）に亡くなった後、養子の久憲から一向宗の信徒であったことや、主君の光久を呪詛していたことが告発され、家系図から除かれていました。そのため、忠朝は久慶の父である常久の養子として家督を継ぐことになりました。この際、日置領の一部が没収されるという出来事もありました。

その後、忠朝は寛文元年（1661年）に大隅国帖佐の地頭職に就任し、寛文3年（1663年）には霊元天皇即位の祝賀使として嫡男の忠興（忠竹）を上京させました。同年には、薩摩国蒲生の地頭職にも任じられました。延宝3年（1675年）8月11日にこの世を去り、家督は嫡男の忠竹が引き継ぎました。

日置島津家について

日置島津家は、島津氏の一門として、薩摩藩において重要な役割を果たしました。忠朝の時代には、領地の没収や地頭職への就任など、様々な出来事がありましたが、その後の日置島津家は、明治時代まで存続し、島津久明が男爵となるなど、華族としてもその名を残しました。

まとめ

島津忠朝は、薩摩藩の重臣である日置島津家の5代目当主として、激動の時代を生き抜きました。彼の生涯は、当時の武士の生き方や、藩の政治状況を知る上で、重要な手がかりとなるでしょう。

参考資料

島津久明 『島津家系譜』
『新撰東郷史』

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