島田町 (名古屋市)

島田町（しまだちょう、しまだまち）

概要

島田町は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した地名です。現在の錦二丁目の一部にあたります。1丁目から5丁目までが存在しました。名古屋市中心部に位置し、周辺地域との交流も盛んな場所でした。

地理

島田町は、名古屋市中区の中央部に位置していました。東は菅原町3丁目、袋町5丁目、本重町5丁目、園井町4丁目、西は菅原町2丁目、袋町4丁目、本重町4丁目、園井町3丁目、南は広小路通6丁目、北は菅原町2丁目、3丁目にそれぞれ接していました。交通の要所としても重要な役割を担っていました。

歴史

地名の由来

島田町の地名は、その立地が由来とされています。町の北側に位置する長島町と、南側に位置する田町に挟まれていたことから、「島」のように見えることから名付けられたと言われています。また、田町は、清須時代に存在した「野田町」の「野」が略されてできたという説があります。

沿革

慶長16年（1611年）夏：清須などからの移住者によって町の形成が始まりました。
元和年間（1615年～1624年）：この頃に町として成立したと考えられています。
貞享元年（1684年）11月5日：当初「下町」と呼ばれていた町名が「島田町」に改められました。
明治4年（1871年）：1丁目が長島町に編入され、同時に田町の全域を編入しました。
1878年（明治11年）12月20日：名古屋区の成立に伴い、名古屋区島田町となりました。
1889年（明治22年）10月1日：名古屋市の成立に伴い、名古屋市島田町となりました。
1908年（明治41年）4月1日：西区の成立に伴い、西区島田町となりました。
1923年（大正12年）8月29日：一部が新柳町へ編入されました。
1936年（昭和11年）1月1日：一部が広小路通へ編入されました。
1944年（昭和19年）2月11日：栄区の成立に伴い、栄区島田町となりました。
1945年（昭和20年）11月3日：栄区の廃止に伴い、中区島田町となりました。
1966年（昭和41年）3月30日：住居表示の実施により、全域が錦二丁目に編入され、島田町という地名は消滅しました。

ゆかりのある人物

島田町、特に田町には、以下のような人物が居住していました。

大野屋惣八：田町に住み、貸本屋を経営していました。
深田香実：田町に住み、尾張志などの著作で知られる儒学者でした。
津金胤臣：田町に居住していました。

まとめ

島田町は、名古屋市の発展とともに歴史を刻んできた町でした。その名前は消えましたが、かつてそこに暮らした人々の生活や文化は、今も名古屋の歴史の一部として語り継がれています。

参考資料

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年。ISBN 4-04-001230-5。
有限会社平凡社地方資料センター 編『日本歴史地名大系第23巻 愛知県の地名』平凡社、1981年。ISBN 978-4582490237。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。
福岡清彦『中区の町名』名古屋市中区役所、1976年。

関連項目

名古屋市の地名

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