島袋美幸

島袋 美幸

1959年11月17日に沖縄県で生まれた島袋美幸は、日本の女子プロゴルファーとして長きにわたり活躍しました。沖縄県立南部商業高等学校を卒業後、20歳という、プロゴルファーとしては比較的遅い年齢からゴルフの世界に足を踏み入れました。その後、研鑽を積み、1984年にプロテストに合格し、本格的にプロゴルファーとしてのキャリアをスタートさせました。

プロ転向後、島袋は着実にツアーでの成績を向上させていきます。プロ入りから数年を経て、1988年には初めて年間賞金ランキングで50位以内となる44位に入り、その実力を示しました。翌1989年には32位、1990年には22位と順位を上げ、日本の女子プロゴルフ界における存在感を増していきました。

待望のツアー初優勝は1991年の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」でした。最終日を通算4アンダーで終え、同スコアで並んだ葉蔚芳とのプレーオフにもつれ込みましたが、これを制して感動的な初勝利を飾りました。この年の活躍により、賞金ランキングも13位へと大きくジャンプアップさせました。

1992年は優勝には届きませんでしたが、賞金ランク23位と上位を維持。そして1993年には「リゾートトラスト・クリナップレディス」で2度目の優勝を飾ります。この大会では、初日から一度も首位を譲ることのない「完全優勝」を達成。最終的には通算1オーバーで、2位の森口祐子に1打差をつける見事な勝利でした。

1994年から1997年にかけては、優勝からは遠ざかりましたが、安定したプレーでシード権を継続して獲得し続けました。しかし、その間にも勝利への強い意欲は失わず、惜しい場面も経験しています。1998年の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」では、再び最終日を通算3アンダーで終え、具玉姫とのプレーオフに臨みましたが、残念ながら敗れました。続く1999年の「廣済堂レディスゴルフカップ」でも、通算1アンダーで安井純子と並びプレーオフに突入しましたが、ここでも勝利を逃し、ツアー3勝目がなかなか手に入らない状況が続きました。

しかし、島袋は諦めませんでした。2000年の「住友ＶＩＳＡ太平洋クラブレディース」で、ついに7年ぶりの優勝を果たします。この大会も、通算9アンダーで山田かよと首位に並び、プレーオフでの決着となりましたが、これを制して復活の狼煙を上げました。

そして2001年は、島袋美幸のキャリアにおいて最高のシーズンとなります。まず「フジサンケイレディスクラシック」で通算1オーバーを記録し、2位に1打差をつけて優勝。さらに、国内女子ゴルフ最高峰の大会である「日本女子オープンゴルフ選手権競技」でも圧倒的な強さを見せつけました。初日は首位に1打差の2位タイにつけると、2日目の6番ホールでは見事なホールインワンを達成するなど、同日以降は一度も首位を譲りませんでした。最終的には通算14オーバー、4日間の合計302というスコアで、2位の岡本綾子に4打差をつける圧勝で、自身初の公式戦タイトルを獲得しました。

2001年の島袋はまさに円熟期を迎え、この年の賞金獲得額は自己最高の5,505万円余りに達し、賞金ランキングも自己最高の7位を記録しました。これにより、14年連続という長期間にわたり賞金シード権を獲得し続けたという、その安定性と実績の証を示しました。

2002年以降は、惜しくもJLPGAツアーでの優勝やシード権獲得からは遠ざかることとなりましたが、その後もゴルフへの情熱を持ち続けました。2010年には、シニア世代を対象としたレジェンズツアーに出場し、「LPGAレジェンズチャンピオンシップ」で優勝を飾り、再び勝利の喜びを味わいました。

島袋美幸は、JLPGAツアーで通算5勝（うち公式戦1勝）、レジェンズツアーで1勝という輝かしい成績を残し、沖縄出身のプロゴルファーとして、多くのファンに感動と勇気を与えました。特に20歳からゴルフを始め、粘り強くトッププロへと駆け上がり、40歳を超えても公式戦を含む勝利を重ねたそのキャリアは、多くのゴルファーにとって目標となるものです。

主な優勝歴

JLPGAツアー (5勝)
1991年: 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
1993年: リゾートトラスト・クリナップレディス
2000年: 住友ＶＩＳＡ太平洋クラブレディース
2001年: フジサンケイレディスクラシック
2001年: 日本女子オープンゴルフ選手権競技
レジェンズツアー (1勝)
2010年: LPGAレジェンズチャンピオンシップ

※太字は公式戦

関連項目

ゴルファー一覧
沖縄県出身の人物一覧

外部リンク

島袋美幸（日本女子プロゴルフ協会のプロフィール）
島袋美幸 – ゴルフダイジェスト・オンライン

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