島風 (峯風型駆逐艦)

島風（しまかぜ）

島風は日本海軍に所属した駆逐艦であり、峯風型駆逐艦の4番艦として1920年に建造されました。竣工後、横須賀鎮守府に所属し、すぐに第3駆逐隊に配属されました。その後、島風は公試運転で40.698ノットという驚異的な速度記録を達成し、日本の駆逐艦として名を馳せました。

艦歴の概要

建造は舞鶴海軍工廠で行われ、艦は一等駆逐艦に類別されました。しかし、1928年10月11日には僚艦「夕風」との衝突事故により、右舷艦首が損傷し、横須賀で修理を余儀なくされました。

1937年から翌年にかけて、日中戦争に参加し、華中や華南において諸作戦に従事しました。特に1937年9月25日の第二次上海事変では、中国軍からの攻撃を受け、艦内の司令官や武官が戦傷を負うという苦境に立たされました。数ヶ月後の1938年12月には第三駆逐隊が解隊され、島風は予備艦に降格しました。

1940年4月、艦は哨戒艇に改装され、名前を「第一号哨戒艇」に変更されました。改装に伴い、後甲板と艦尾が改造され、大発2隻を搭載できる能力を持つ強襲揚陸艦へと生まれ変わりました。居住区も設けられ、約250名の陸戦隊を収容可能となりました。

太平洋戦争とその後

太平洋戦争の開戦前後にかけて、島風はフィリピン攪乱作戦や蘭印攻略作戦、さらには西部ニューギニア戡定作戦に参加しました。1943年1月12日、給油船「あけぼの丸」を護衛中に米潜水艦「ガードフィッシュ」の攻撃を受け、ビスマルク諸島カビエン沖で沈没する運命を辿ります。

監督艦長たち

艦の歴歴を顧みると、多くの艦長が交代しており、その中には岩城茂身少佐、有地十五郎少佐など、戦闘や運用において重要な役割を果たした人物が名を連ねています。彼らは艦の運命を左右する艦長として、艦の戦歴に影響を与えました。

まとめ

島風は日本海軍における駆逐艦の中でも、特に文献に多く登場する艦の一つであり、その速度記録や戦歴は未だに注目されています。艦名には「島に吹く風」という意味が込められており、その名に恥じぬ艦の生涯が続いています。艦の歴史は、当時の海軍の状況や戦争の流れを理解する上でも貴重な資料となっているのです。

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