崇福寺 (岐阜市)

崇福寺の歴史と魅力

岐阜県岐阜市に所在する崇福寺（そうふくじ）は、臨済宗妙心寺派に属し、神護山と呼ばれる山を背負っています。この寺院は織田信長と有栖川宮家に深い関わりを持っており、岐阜の歴史の一端を担っています。崇福寺の本尊は延命地蔵菩薩と聖観音であり、美濃三十三観音霊場の第十四番札所ともなっています。

沿革

崇福寺の創建に関しては、いくつかの伝承が存在します。一説によれば鎌倉時代に設立され、その後荒廃しましたが1511年（永正8年）に斉藤利匡によって修復され、1517年（永正14年）に寺の名称が改称されました。別の説では、1469年（文明元年）に土岐成頼と斎藤長弘によって建立され、1493年（明応2年）に開山されたと言われています。

1567年（永禄10年）、織田信長が岐阜に入城すると、崇福寺は織田家の菩提寺としての役割を果たすことになります。その象徴的な事件として、1582年（天正10年）の本能寺の変後、信長とその子信忠の遺品が崇福寺に埋葬されたことが挙げられます。信長の側室であるお鍋の手によって運ばれたと伝えられています。

また、1600年（慶長5年）には、織田秀信が関ヶ原の戦いの前哨戦において岐阜城に立てこもるものの、福島正則や池田輝政の軍に攻められ落城しました。この時、崇福寺は岐阜城の天守の床板を譲り受け、その材料を使って本堂の天井板を作り、戦死した武将たちを弔ったと言われています。

江戸時代には朱印地となり、寺院は大いに発展しました。また、有栖川宮の祈願所としても知られ、特に徳川家光からは手厚い保護を受けていました。

文化財

崇福寺には多くの重要文化財が収蔵されています。岐阜市の重要文化財には「非情成仏絵巻」や「絹本著色涅槃図」が含まれており、岐阜市の史跡として織田信長と信忠の廟所も特筆に値します。さらに、織田信長が使用した書状や肖像画、櫓時計、清洲城の鯱など、信長ゆかりの品々が多数保存されています。

アクセスと所在地

崇福寺の所在地は岐阜県岐阜市長良福光2403-1で、最寄りの交通手段は岐阜バスの「長良川国際会議場北口」バス停から徒歩2分です。また、JR岐阜駅北口や名鉄岐阜駅からもバスが運行されており、アクセスが容易です。

まとめ

美しい風景と歴史的な背景を持つ崇福寺は、岐阜市を訪れる人々にとって貴重なスポットです。寺院の内部には多くの文化財が所蔵され、訪れる人々に日本の歴史や文化の一端を感じさせてくれます。特に、織田信長ゆかりの場所として、その歴史に思いを馳せることができる貴重な体験ができることでしょう。

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