嶋津昭

嶋津昭（しまづ あきら）は、1943年7月8日に東京都で生まれた日本の自治官僚です。彼は、日本の地方自治制度に深く関わり、その発展に大きく貢献しました。

学歴と初期のキャリア

1967年、嶋津氏は東京大学法学部第2類（公法コース）を卒業しました。同年、自治省に入省し、官僚としてのキャリアをスタートさせます。初期のキャリアでは、静岡県総務部財政課に配属され、地方財政の実務経験を積みました。その後、国土庁特別調整課専門調査官を経て、再び静岡県総務部財政課長を務め、地方自治体における財政運営の中核を担いました。

自治省での要職歴任

1980年代に入ると、嶋津氏は自治省の中枢で重要な役職を歴任しました。自治省大臣官房総務課理事官、財政局財政課理事官を経て、奈良県総務部長に就任。その後、自治省財政局指導課調整室長として、地方財政の指導・監督に携わりました。1994年には、大臣官房審議官（公営企業担当、財政担当）に任命され、地方公営企業の経営や財政政策に関する重要な決定に関与しました。

1996年には、自治省大臣官房総務審議官、1998年には大臣官房長に昇進。1999年には財政局長に就任し、地方財政制度の運営に深く関わりました。これらの役職を通じて、地方自治体への財政支援、財政運営の指導・監督を行い、日本の地方自治制度の発展に尽力しました。

総務事務次官、そしてその後の活躍

2001年、嶋津氏は総務事務次官に就任し、自治官僚としての頂点を極めました。総務事務次官時代には、地方自治制度の改革、地方分権の推進に取り組み、地方自治の自立性を高めることに貢献しました。2002年には、全国知事会事務総長に就任し、地方自治体の意見を政府に伝える役割を果たしました。

退官後も、嶋津氏は地方自治に関する活動を続けました。2014年には、ラグビーワールドカップ2019組織委員会事務総長として、国際的なスポーツイベントの運営に携わりました。2016年からは、大和大学政治経済学部特任教授として、地方行財政に関する教育・研究活動を行い、後進の育成に尽力しました。2021年には、長年の功績が認められ、春の叙勲で瑞宝大綬章を受章しました。

嶋津昭氏は、地方財政、行政運営に深く関わり、地方自治の発展に尽力した人物として、日本の地方自治史にその名を刻んでいます。

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