川井村 (岩手県)

川井村：山間の静かな村の歴史と変遷

川井村（かわいむら）は、かつて岩手県下閉伊郡に存在した村で、現在の宮古市西部の山間部に位置していました。岩手県のほぼ中央に位置し、早池峰山や青松葉山などの自然豊かな環境に囲まれていました。

地理

川井村は平地が少なく、川沿いに人家が点在する地形が特徴でした。早池峰山や青松葉山などの山々に囲まれ、閉伊川が村を流れていました。この地形が、村の歴史や生活様式に大きな影響を与えていました。

歴史

沿革

1889年（明治22年）4月1日 - 町村制施行により、川井村、片巣村、川内村、鈴久名村、夏屋村、箱石村、古田村が合併し、中閉伊郡川井村が発足。門馬村と組合村を形成しました。
1896年（明治29年）3月29日 - 中閉伊郡、東閉伊郡、北閉伊郡が合併し、下閉伊郡川井村となりました。
1937年（昭和12年）2月 - 豪雪に見舞われ、村内で炭窯が崩れるなどの被害が発生し、3名が死亡しました。
1955年（昭和30年）7月1日 - 門馬村、小国村と合併し、新制の川井村が発足しました。
1988年（昭和63年）12月27日 - 川井村江繋タイマグラ地区に電気が通り、日本国内で最後に電化された地域となりました。
2010年（平成22年）1月1日 - 宮古市に編入され、川井村の歴史は幕を閉じました。

平成の大合併

平成の大合併の際、川井村は宮古市との合併を巡り、様々な議論がありました。当初、川井村は、宮古市との合併による過疎化の進行を懸念し、合併検討会への参加を拒否しました。広大な村域を持つ川井村では、旧村ごとに生活圏が分かれており、旧門馬村域では盛岡市との合併を望む声が多数を占めていました。そのため、一時は分村合併も検討されました。しかし、最終的には、2008年7月30日に宮古市との法定合併協議会が設置され、2010年1月1日に宮古市へ編入合併することで合意しました。

行政

最後の村長：内舘勝則
歴代村長は、昭和の合併以前には川井・門馬組合村長が、合併後には初代村長として前川秀男（元・小国村長）が就任しました。
姉妹都市・友好都市提携は結んでいませんでした。

産業

川井村には、以下の郵便局がありました。

川井郵便局
門馬郵便局
小国郵便局
陸中川内郵便局

地域

教育

川井村には、以下の小学校と中学校、高等学校がありました。

小学校
川井村立川井小学校
川井村立川井西小学校
川井村立小国小学校
川井村立江繋小学校
川井村立門馬小学校
中学校
川井村立川井中学校
高等学校
岩手県立宮古高等学校川井校

交通

鉄道路線
JR東日本山田線が村内を通り、区界駅、松草駅、平津戸駅、川内駅、箱石駅、陸中川井駅がありました。
路線バス
岩手県北バスが盛岡駅と宮古駅を結ぶ路線を運行していました。
川井村営バスも運行していました。
道路
高速道路は通っていませんが、宮古盛岡横断道路が整備されていました。
一般国道として、国道106号、国道340号が村内を通っていました。
道の駅として、区界高原とやまびこ館がありました。
主要地方道や一般県道も整備されていました。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

早池峰山
区界高原
薬師塗漆工芸館
横沢冷泉 静峰苑
川井村郷土芸能祭

川井テレビ

2009年（平成21年）12月13日、川井村では地上デジタル放送のみを配信するケーブルテレビ局「川井テレビ」が開局しました。これにより、村内のアナログ放送用共同アンテナは全て撤去され、日本国内で初めて市町村単位での完全な「地デジ」化が実現しました。

脚注

（このセクションは、必要に応じて脚注を追加します）

関連項目

岩手県の廃止市町村一覧

外部リンク

国土地理院 地形図閲覧システム 2万5千分1地形図名：陸中川井（南西）
夏屋鹿踊 - 川井村で最も古くからある鹿踊、東北文化財映像研究所ライブラリー映像館
宮古市・川井村合併協議会（2010/01/16アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project

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