川井矢指風致地区

川井矢指風致地区の概要

川井矢指風致地区（かわいやさしふうちちく）は、横浜市旭区の今宿、矢指町、上川井町、下川井町、今宿南町、今宿町、金が谷、金が谷二丁目と瀬谷区の瀬谷町、二ツ橋町、東野台にまたがる広大な地域です。この風致地区は、都市計画法に基づき設立され、503ヘクタールを超える面積を持ちます。自然環境が豊かで、樹林地や畑が広がる景観が評価されています。

この地域は、横浜市の風致地区条例に基づいて開発に制限が特に設けられており、それにより多くの自然や貴重な動植物が保護されています。加えて、このエリアは標高約60〜100メートルに位置し、周囲には多摩丘陵や相模野台地があります。多様な生態系が存続するこの地域に、多くの市民が訪れ楽しんでいます。

自然環境と交通

地域内には矢指市民の森や追分市民の森、瀬谷市民の森、程ヶ谷カントリークラブといった施設があります。また、帷子川や矢指川の源流が流れており、谷戸には水田が多く存在するため、農業専用地域もあります。国道16号にある保土ヶ谷バイパスや中原街道が地域内を通ることで、交通の利便性は高く、上川井インターチェンジと下川井インターチェンジからのアクセスが良好です。

近隣には米軍の上瀬谷通信施設が存在し、電波障害防止地域に指定されているため開発は控えめですが、そのために自然環境が保たれています。その結果、アレチアミガサソウという中米原産の珍しい野草も日本で初めて確認されるなど、多彩な生物が見られる場所となっています。

地域の文化と団体

二ツ橋は瀬谷区内で最も発展した地域であり、瀬谷警察署や区役所などの重要な公共施設が集まっています。また、相鉄本線や厚木街道が通なっていて、住民の日常生活を支えるインフラが整っています。今宿地域では、多摩丘陵の起伏ある土地に住宅が立ち並び、二俣川駅からイチョウやトウカエデの美しい並木道が続いている他、周辺には果樹園などもあります。

この地区には、旭高校、瀬谷高校、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院といった教育機関や医療機関も存在し、地域の活動の中心となっています。交通インフラも充実しており、相鉄本線の各駅（三ツ境駅、二俣川駅、鶴ヶ峰駅）からのアクセスが良く、小田急線鶴間駅からもバス路線が整備されています。周辺の自然環境と共に、地域住民が活発に利用する場所となっています。

動植物

川井矢指風致地区の自然環境は、リッチな動植物の生息地でもあります。オオタカやトビ、ハシブトガラスといった鳥類や、ホンドタヌキ、イタチ、アマガエルなどの動物も見られる一方、植物もスギやヒノキ、ヤマユリなど多様です。特に、野生動植物を観察するための環境教育の場としても評価されています。

このように、川井矢指風致地区は、自然と都市生活が調和した地域であり、訪れる人々にとっても意義深い存在となっています。

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