川原昭二

川原昭二（かわはら しょうじ）は、1953年11月17日、佐賀県鳥栖市に生まれました。彼は、プロ野球選手として、投手、コーチ、そして監督として野球界に貢献しました。

プロ入り前

九州産業高校時代、松嶋峯一監督に投手の才能を見出され、監督の自宅に下宿しました。松嶋監督は川原選手の潜在能力を高く評価し、直球のみを投げる練習をさせました。この特訓により、川原選手は打ち込まれながらも球速を向上させました。高校卒業後は、社会人野球の森藤技研、丹羽鉦電機を経て、1974年のドラフト会議で日本ハムファイターズから2位指名を受け、プロ野球の世界へと足を踏み入れました。

プロ野球選手として

日本ハム入団後、川原選手は二軍での生活が長く続きましたが、宮田征典コーチからスライダーを習得し、一本歯の下駄を使ったトレーニングで足首を強化しました。恵まれた体格から投げ込まれる速球と、大小2種類のカーブを武器に、1979年に一軍初登板を果たしました。1981年には、江夏豊投手に毎晩シャドーピッチングを見てもらい、投球術を磨きました。1982年には中継ぎとして一軍に定着し、1983年にはリーグ最多の59試合に登板、11勝2セーブを挙げ、月間MVPにも輝きました。1984年には、西武に移籍した江夏の後を継いで抑えを任され、4勝14セーブを記録しました。

しかし、1986年9月には左膝半月板を手術し、苦難を味わいました。1989年には自己最高の防御率2.63をマークしましたが、同年限りで現役を引退しました。

指導者としてのキャリア

引退後、川原選手は日本ハムで二軍投手コーチやスカウトを歴任した後、楽天のスカウトとして活躍しました。2015年12月31日をもって楽天を退職し、その後は九州でアマチュア野球の指導を行いました。

2017年12月21日には、和歌山ファイティングバーズの投手コーチに就任しました。2018年11月27日には、山崎章弘氏の後任として監督に就任しました。監督就任当初は給料未払いという困難な状況に直面しましたが、「引き受けた以上、投げ出したくない」という強い意志でチームを率いました。2020年には、新経営陣の下、チームを2位に躍進させました。和歌山球団は、2022年12月に運営会社の変更に伴い、和歌山ウェイブスと名称を変更しました。2023年、和歌山は5年ぶりとなるリーグ優勝を達成しました。同年シーズン終了後、監督を退任しました。

詳細情報

年度別投手成績
各年度の太字はリーグ最高

表彰
月間MVP：1回（1983年8月）

記録
初記録
初登板：1979年5月17日、対西武ライオンズ前期10回戦（西武ライオンズ球場）、8回裏に3番手で救援登板・完了、1回無失点
初奪三振：同上、8回裏に伊原春樹から
初先発登板：1979年5月24日、対南海ホークス前期8回戦（後楽園球場）、2/3回2失点
初勝利：1982年4月21日、対ロッテオリオンズ前期2回戦（後楽園球場）、5回表無死に2番手で救援登板・完了、5回3失点（自責点2）
初セーブ：1982年5月2日、対ロッテオリオンズ前期5回戦（川崎球場）、6回裏1死に2番手で救援登板・完了、3回2/3無失点
初先発勝利：1983年10月15日、対近鉄バファローズ25回戦（後楽園球場）、8回2/3を2失点
その他の記録
オールスターゲーム出場：1回（1984年）

背番号
42（1975年 - 1980年）
31（1981年）
14（1982年 - 1989年）
84（1990年 - 1992年、1995年 - 1996年）
88（2018年 - 2023年）

脚注


関連項目
佐賀県出身の人物一覧
北海道日本ハムファイターズの選手一覧

外部リンク
* 個人年度別成績 川原昭二 - NPB.jp 日本野球機構

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