川崎敏男

川崎敏男

川崎敏男（かわさき としお、1920年10月31日 - 2004年2月23日）は、日本の著名な薬学者であり、九州大学の名誉教授でした。専門は天然物化学であり、特に植物由来の天然化合物に関する研究で知られています。1952年には東京大学から薬学博士の学位を授与されました。

生い立ちと学歴

兵庫県出身の川崎敏男は、1938年3月に大阪府立高津中学校を卒業後、1941年3月に浪速高等学校を卒業しました。その後、東京帝国大学（現在の東京大学）に進学し、1943年9月に医学部薬学科を卒業しました。学術的なキャリアを追求し、1952年7月には東京大学で薬学博士号を取得。学位論文の題目は「コンボルブリノール酸並に其関連化合物の構造に就いて」でした。

研究活動と職歴

川崎敏男は、1944年7月に東京帝国大学医学部薬学科の助手として研究者の道を歩み始めました。1950年7月には九州大学医学部薬学科の助教授に就任し、研究と教育に携わりました。1957年4月から約1年間は、米国国立公衆衛生研究所(National Institute of Health)の客員研究員として海外での研究活動を経験しています。1960年6月には九州大学医学部薬学科の教授に昇進し、1974年4月には九州大学薬学部長に就任。1984年4月に九州大学名誉教授の称号を授与され、その後は摂南大学薬学部の教授として後進の育成に尽力しました。

学会活動

川崎敏男は、学外でも重要な役割を果たしました。1978年4月には日本薬学会の副会頭に、1987年4月には同会頭に就任するなど、日本の薬学界の発展に貢献しました。

受賞歴と家族

その卓越した研究業績に対し、川崎敏男は数々の賞を受賞しました。1966年には宮田専治学術振興会学術奨励賞（第一回）を「ステロイドサポニンに関する研究」で、1974年度には日本薬学会学術賞を「配糖体、とくにオリゴグリコシドに関する研究」で受賞しています。さらに、1995年には勲二等旭日重光章を受章しました。

川崎敏男は、喜久子夫人（上原参良の三女）との間に、長男の川崎達男（NTTアメリカ代表取締役社長、電気通信普及財団理事長）をもうけました。

死去

川崎敏男は、2004年2月23日に東京都品川区で逝去しました。享年83歳。没後、従三位が贈られました。

関連事項

川崎敏男は、九州大学の人物一覧にもその名が記されています。その研究業績と教育活動は、後世に大きな影響を与え続けています。

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