川崎町 (神奈川県)

川崎町（かわさきまち）

川崎町は、1889年（明治22年）4月1日から1924年（大正13年）7月1日まで存在した、神奈川県橘樹郡の町です。現在の川崎市川崎区の北部に位置していました。この地域は、多摩川の恵みを受け、古くから人々の生活が営まれてきた場所です。

地理

川崎町は、多摩川が町の重要な地理的特徴でした。多摩川は、町の生活用水や農業用水として利用され、地域の経済を支える重要な役割を果たしていました。

歴史

沿革

鎌倉時代から南北朝時代: 河崎荘という荘園に属していました。
室町時代から戦国時代: 河崎郷という地域に属していました。
江戸時代: 川崎宿（久根崎町、新宿町、砂子町、小土呂町）と堀之内村が成立しました。これらの地域は、いずれも幕府領でした。
1868年（明治元年）: 神奈川府の管轄となり、その後、神奈川県に改称されました。川崎宿は川崎駅に改称されました。
1874年（明治7年）: 大区小区制の施行により、川崎駅周辺と周辺の村々がそれぞれ別の小区に分けられました。
1889年（明治22年）: 町村制の施行により、川崎駅周辺と周辺の村々が合併し、川崎町が成立しました。この時、一部地域は他の町村に編入されました。
1912年（明治45年）: 多摩川を挟んで東京府との境が多摩川上に設定され、東京府の一部を編入しました。
1922年（大正11年）: 町内の各地域で新たな町名が起立しました。
1924年（大正13年）: 町内の各地域でさらに多くの町名が起立し、同年7月1日に大師町、御幸村と合併し、川崎市となりました。これにより、川崎町は廃止されました。
1972年（昭和47年）: 川崎市が政令指定都市に指定され、旧川崎町域は川崎区となりました。

交通

鉄道路線

鉄道省（現：JR東日本）: 東海道本線が川崎駅を通っていました。
京浜電気鉄道（現：京浜急行電鉄）: 本線と大師線が川崎駅（現：京急川崎駅）と八丁畷駅などを結んでいました。大師線には、廃駅となった六郷橋駅と久根崎駅がありました。

道路

京浜国道（現：国道15号）が町内を通っていました。

現在の町名

現在の町名と旧町名は以下の通りです。

旧久根崎町：旭町、鈴木町（一部）
旧新宿町：富士見
旧砂子町：砂子、東田町、古川通、駅前本町（一部）、日進町（一部）、新川通（一部）、榎町（一部）
旧小土呂町：小川町、南町、堤根、下並木、池田、元木、貝塚、境町、日進町（一部）、新川通（一部）、榎町（一部）
旧堀之内村：堀之内町、本町、宮本町、宮前町
旧東京府荏原郡雑色村：港町、鈴木町（一部）

町長

田中亀之助：1897年 -
石井泰助：- 1916年7月

関連項目

神奈川県の廃止市町村一覧

もう一度検索