川本直

川本直（かわもと なお）は、1980年1月13日生まれの日本の小説家、文芸評論家です。

人物・来歴

東京都出身。暁星中学校・高等学校を卒業後、立教大学文学部英米文学科を中退しています。2011年、「ゴア・ヴィダル会見記」を『新潮』に発表し、文壇デビューを果たしました。2014年には、女装の世界に取材したノンフィクション作品『「男の娘」たち』を刊行し、話題を呼びました。

その後は文芸評論家としての活動を本格化させ、『新潮』『文學界』『文藝』『週刊読書人』などの文芸誌や書評誌に、アメリカ文学、イギリス文学、日本文学に関する評論や書評を寄稿しています。その評論活動は、文学界において独自の視点を提供し、高い評価を得ています。

2019年には、樫原辰郎との共編著『吉田健一ふたたび』が第10回紀伊國屋じんぶん大賞で第14位にランクインしました。この作品は、作家吉田健一の魅力を再発見する試みとして注目されました。

2021年には、初の小説作品となる『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』を発表。この作品で、第73回読売文学賞（小説部門）と第9回鮭児文学賞を受賞しました。また、Twitter文学賞の後継である第2回みんなのつぶやき文学賞では国内篇第1位を獲得するなど、高い評価を受けました。さらに、同作は第35回三島由紀夫賞の候補にも選ばれています。

著作

小説
『ジュリアン・バトラーの真実の生涯』（河出書房新社、2021年9月/河出文庫、2023年11月）

ノンフィクション
『「男の娘」たち』（河出書房新社、2014年9月）

共編著
樫原辰郎共編『吉田健一ふたたび』（冨山房インターナショナル、2019年2月）
樫原辰郎、武田将明共編『吉田健一に就て』（国書刊行会、2023年10月）

共著
白百合女子大学言語・文学研究センター編井上隆史責任編集『世界文学としての日本文学　アウリオン叢書第22号』（弘学社、2024年3月）

川本直は、文芸評論家としての知性と、小説家としての豊かな感性を併せ持つ、現代日本文学を代表する作家の一人として、今後の活躍が期待されています。

外部リンク

川本直 (@kawamotonao11) - X（旧Twitter）

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