師団街道

師団街道について

師団街道（しだんかいどう）は、京都市の南北を貫く通りの一つで、全長は約4.8キロメートルに及びます。この通りは北の塩小路通から始まり、南端の国道24号で京町通に接続しています。師団街道の名前は、かつてこの地域に位置していた大日本帝国陸軍第十六師団に由来しています。

地理的位置

具体的には、師団街道は竹田街道の東側にあり、京阪本線の西側を平行して走っているのが特徴です。北端の塩小路橋東詰からは川端通に接続し、南端では国道24号を越えて伏見市街の京町通につながります。特に南に進むと、伏見区深草飯食町交差点において大岩街道と交差し、このエリアでは滋賀県道・京都府道35号大津淀線の一部として、一方通行となっています。

歴史的背景

師団街道の起源は明治44年（1911年）にさかのぼります。この年、陸軍第16師団が設置されると共に、京都市街から師団司令部までを結ぶ国道が指定され、これが後に師団街道と呼ばれるようになりました。終戦後には国道24号に指定されましたが、1972年に竹田街道が国道24号に昇格したため、現在の形に整理されました。

陸軍の影響と軍道

師団街道に関連する重要な部分として、陸軍第16師団の設置に当たり、直違橋通（本町通）沿いには様々な軍の施設が建設されました。このため、師団街道と直違橋通をつなぐために、琵琶湖疏水（鴨川運河）や京阪電車を横断する3本の東西道路が陸軍によって敷設されました。これらはそれぞれ第一軍道、第二軍道、第三軍道と呼ばれています。特に、この軍道の開設は1909年にさかのぼり、師団が設置された翌年にあたります。

第一軍道

第一軍道は、京都兵器支廠と京都練兵場の間をつなぐ道です。砂川橋と西砂川橋で疏水と京阪電車をまたぎ、深草直違橋九丁目の直違橋通と師団街道の竜大前交差点を結んでいます。この道路は、現在では府道（京都府道201号中山稲荷線）の一部として利用されています。

第二軍道

第二軍道は、京都練兵場の正門に面した道で、特に師団司令部庁舎に接続している点が重要視されました。師団橋と西師団橋で疏水と京阪電車を横断し、深草直違橋六丁目の直違橋通と深草野田町の師団街道を結びます。なお、疏水を渡る師団橋の橋桁表面には陸軍のシンボルである五芒星が刻まれています。

第三軍道

第三軍道は、野砲兵隊の正門に接続する道路で、京都衛戍病院（現在の国立病院機構京都医療センター）に結びついています。中之郷橋および西中之郷橋を通じて疏水と京阪電車をまたぎ、直違橋一丁目交差点の直違橋通と深草飯食町交差点の師団街道をつないでいます。この道路は、現在では大岩街道（京都府道35号大津淀線）の一部と見なされています。

附帯施設や関連項目

師団街道の沿道には、第二京阪道路の鴨川東出入口や龍谷大学深草キャンパス、京都府警察学校などが位置しており、地域の交通や教育の拠点として機能しています。街道自体は、京都市内で重要な通りの一つとして多くの人々に利用されています。

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