帯同馬

帯同馬について

帯同馬（たいどうば）とは、競走馬が遠征などを行う際に同行する馬を指します。この馬は、その主な目的として、競走馬の心理的な安定を助ける役割を果たします。特に、慣れない環境に置かれると、馬はストレスや不安を感じやすいため、帯同馬と共にいることで、その不安を軽減することが期待されています。また、帯同馬は現地での調教相手としても機能し、レースに備えるためのサポートを提供します。

帯同馬として選ばれるのは、通常、遠征する競走馬と同じ馬主の所有馬であったり、同じ調教師に管理されている馬であることが一般的です。日本の競馬界では特に、ジャパンカップやチャンピオンズカップといった大きなレースに出場する外国馬に帯同馬がともに来日するケースが多く見られます。これらのレースでは、帯同馬の存在によって出走馬が落ち着いてレースに臨む手助けとなるのです。

主な帯同馬

過去には、多くの競走馬が帯同馬としての役割を果たしてきました。以下に、いくつかの著名な事例を紹介します。

• - ハッピーウッドマン: 1999年にエルコンドルパサーの帯同馬となり、自身もスィション賞で3着を獲得しました。
• - ドージマムテキ: アグネスワールドの帯同馬として1999年にアベイ・ド・ロンシャン賞に出走し、13着でした。
• - イーグルカフェ: 2002年にマンハッタンカフェの帯同馬となり、ドラール賞で3着を記録しつつ、帰国後にはジャパンカップダートを制覇しました。
• - ピカレスクコート: 2006年にディープインパクトの帯同馬となり、ダニエルウィルデンシュタイン賞で2着となる実績を残しました。
• - ファンドリコンドル: 2008年にメイショウサムソンの帯同馬としてダニエルウィルデンシュタイン賞に出走し、6着でしたが、その後高知競馬に移籍しました。
• - アヴェンティーノ: 2012年、オルフェーヴルの帯同馬であり、同レースに出走しましたが、17着となりました。
• - ステラウインド: 2013年にキズナの帯同馬となり、フォワ賞で5着に入りました。
• - フルフラット: 2019年にはBCスプリント、2020年にはサウジカップに出走したマテラスカイの帯同馬となり、サウジアラビアでは日本馬初の勝利を挙げる大活躍を見せました。

予定されていた帯同馬

また、帯同馬になるはずだった馬も存在します。1985年にはシンボリルドルフがキングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークスに出走予定でしたが、故障のため、帯同馬のシリウスシンボリは単独でフランスに向かいました。このように、帯同馬と競走馬の関係は、その競走馬のレース成績や精神的安定に大きな影響を与えるのです。

競走馬の帯同馬は、単なる同行者ではなく、その存在がレースにおけるパフォーマンスに寄与する重要な役割を担っています。

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