常ノ山勝正

常ノ山 勝正の概要

常ノ山勝正（つねのやま かつまさ）は、1925年2月9日に岡山県児島郡小田村（現在の倉敷市）で生まれた大[[相撲]]力士です。本名は橋本正（はしもと ただし）で、旧姓は石川（いしかわ）です。彼は出羽海部屋に所属し、最高位は1952年5月場所の東前頭2枚目でした。現役時代の身長は175cm、体重は98kgで、主な得意技は左四つ、下手投げ、内掛けなどでした。

来歴と格闘技人生

常ノ山は農家の家庭に育ち、14歳のときに同郷の元横綱・常ノ花（藤島親方）に憧れ出羽海部屋に入門したいと願いました。しかし、体重不足が原因で新弟子検査に落ちることが続きました。1939年の年末、彼はお腹いっぱい食べ物を詰め込み、廻しに鉛を入れて水を飲むという特異な方法でようやく検査に合格しました。

彼の四股名は最初は本名の「石川」でしたが、1944年5月からは故郷の鷲羽山にちなんだ名前「鷲羽山」に改名し、次第に同郷の常ノ花から2字を受け継ぎ「常ノ山」に変わりました。彼の取的時代には一門の大江戸と初っ切りを行うこともあったとも言われています。

順調に昇進し、1949年5月場所で新入幕を果たします。この場所では11勝4敗という素晴らしい成績を収めました。小柄ながらも下手投げや内掛け、切り返し、さらには蹴手繰りなど、多彩な技を駆使して活躍し、技能賞を2度受賞するなどしました。特に1952年1月場所では、大内山を伝え反りで破る珍しい勝利を収めています。

引退後の生活

1957年3月場所を最後に現役を引退した常ノ山は、その後大阪市内の日本橋地区でちゃんこ鍋店「常の山」を経営し、こちらは現在も彼の遺族によって運営されています。引退後も相撲界に貢献する姿勢を続けました。なお、彼は一時期、2代目常の山の岳父でもありました。

最期と功績

1987年4月29日、常ノ山勝正は消化管出血により大阪市天王寺区の病院で62歳で亡くなりました。その生涯には多くの成績と記録があり、通算成績は266勝269敗、勝率はおよそ49.7%です。幕内では184勝205敗という数字で、在位は合計で47場所、さらに幕内では27場所に渡りました。彼の栄光の記録は、相撲ファンに今なお忘れられないものと言えるでしょう。

主な成績

• - 通算成績：266勝269敗
• - 幕内成績：184勝205敗
• - 現役在位：47場所
• - 幕内在位：27場所
• - 三賞受賞：2回（技能賞：1950年5月場所、1953年1月場所）

改名歴

• - 石川（いしかわ）：1941年5月 - 1944年1月
• - 鷲羽山 正（わしゅうやま ただし）：1944年5月 - 1948年5月
• - 常ノ山 勝正（つねのやま かつまさ）：1948年10月 - 1957年3月

常ノ山の人生は、相撲界への貢献と、引退後も続くサービス精神に満ちたものでした。

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