常泉寺 (秩父市)

常泉寺（じょうせんじ）

常泉寺は、埼玉県秩父市にある曹洞宗の寺であり、山号は岩本山と呼ばれています。この寺院は秩父札所の3番目として知られており、また秩父市の重要な歴史的な遺跡の一部として指定されています。常泉寺の本尊は聖観音立像であり、その真言は「おん あろりきゃ そわか」です。寺のご詠歌には「補陀洛は岩本寺と拝むべし 峰の松風ひびく滝津瀬」という詩があり、自然と信仰が融合した美しい情景を伝えています。

歴史

常泉寺の設立は1234年（文暦元年）3月18日とされ、覚了和尚が開山したと伝えられています。当初、この寺は高篠山の中腹にある岩窟に位置していたと考えられています。その後、地元の名主である堀内家により、現在の地点に移転され、札所としての役割が果たされるようになりました。

1847年（弘化4年）には火災が発生し、本堂が焼失しましたが、1858年（安政5年）に新たに再建されました。また、本堂の左側に位置する観音堂は、1870年（明治3年）に秩父神社の境内にあった蔵福寺から移築されたもので、宝形屋根が特徴的な三間四面の構造を持っています。

文化財

常泉寺の本尊である聖観音立像は、室町時代に制作されたもので、高さは97.3センチメートルの一木造りです。この立像は、寺の重要な文化財として、訪れる人々に深い感銘を与えています。

交通アクセス

常泉寺へのアクセスは、西武秩父駅または秩父駅から出ている西武観光バスを利用し、「山田」バス停で下車、そこから徒歩約10分です。また、秩父札所の二番札所である真福寺からは徒歩で約50分の距離に位置しています。

周辺の札所

常泉寺は秩父札所の一部であり、その周囲には他の札所も点在しています。

• - 二番札所 真福寺: 常泉寺から2.5km（光明寺経由）でアクセス可能です。
• - 四番札所 金昌寺: 常泉寺から徒歩で1.4kmの距離です。

まとめ

常泉寺は、ただの寺院ではなく、歴史と文化が交錯する場所として、訪れる人々に多くの教訓と感動を与えるスポットです。美しい自然に囲まれたこの寺を訪れることは、心の安らぎを求める旅となることでしょう。信仰のシンボルとしての役割を担いながら、地域の皆に愛され続ける常泉寺は、その存在がもたらす意義を再発見する機会を提供してくれます。

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