平井大橋

平井大橋

平井大橋（ひらいおおはし）は、東京都道315号御徒町小岩線に位置し、荒川および中川にかかる橋です。この橋は東京都内の葛飾区西新小岩と江戸川区平井を結ぶ重要な交通路として機能しています。平井大橋は荒川の河口から約6.0kmの地点に架けられ、全長は616.0メートルに及びます。具体的には、荒川部分が483.9メートル、中川部分が132.1メートルです。橋の幅は20メートルで、車道が16メートル、両側の歩道がそれぞれ2メートルずつ設けられています。

この橋の構造は、最大支間長が60メートルの鋼カンチレバー箱桁（ゲルバー式格子箱桁）および単純活荷重合成鈑桁の複合形式です。渡河部分の特徴として、荒川と中川間には14.4メートルの盛土区間が存在し、これにより橋全体の渡河区間の総延長が長くなっています。また、首都高速道路の平井大橋出入口とも接続されており、右岸側の取り付け道路は高架橋、左岸側は盛土構造となっています。取り付け道路は右岸が231.1メートル、左岸が153.5メートルの長さです。さらに、橋の東詰は2007年に整備された新小岩陸橋へ接続しています。この橋は東京都によって管理されており、災害時の緊急輸送道路にも指定されています。

橋の架設

平井大橋の構築は、四ツ木橋や小松川大橋の混雑を緩和する目的で、東京都第五建設事務所により計画されました。1961年に工事が開始され、1966年に完成、同年8月に開通しました。下部工は4基が鋼管杭脚付きケーソン基礎、9基が鋼管杭基礎という構造で支持されています。開通当初は用地買収や区画整理の遅れが影響し、右岸側の取り付け道路は未完成でしたが、1967年4月にその工事が完了しました。開通にあたっての総事業費は約16億2700万円とされています。

この橋が開通する前は、荒川放水路を越え平井地区へ向かうには、四ツ木橋や小松川橋を経由する必要がありましたが、平井大橋の完成により地域の交通利便性が大幅に向上し、千葉県京葉地域へのアクセス経路としても重要な役割を果たすようになりました。

ただし、直線的な構造は視界は良いものの、発生した転落事故から安全対策が求められるようになり、1980年秋には中央分離帯にガードレールが設置され、縁石の周囲には反射塗料が施されるなど、事故防止策が講じられました。

周辺施設

平井大橋の周辺には多くの施設が点在しています。例えば、平井運動公園や平井大橋下児童遊園、新小岩公園などの公共施設があり、地域の人々に利用されています。また、平井駅や新小岩駅、さらに葛飾区立新小岩中学校や江戸川区立平井小学校などの教育機関も近隣に位置しています。これらの施設は地域の発展に寄与しています。

隣接する橋

平井大橋の上流には京成押上線の荒川橋梁、木根川橋、総武本線の荒川橋梁、さらに下流には小松川大橋と新小松川大橋があります。このように、平井大橋は交通の要所として機能し、近隣の交通網の一部を形成しています。

総じて、平井大橋は東京都内における重要な交通インフラの一つであり、地域の発展に不可欠な存在であると言えるでしょう。

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