平塚八幡宮

平塚八幡宮

平塚八幡宮は、神奈川県平塚市浅間町に鎮座する神社です。かつては「鶴峯山八幡宮」と呼ばれ、「一国一社の八幡宮」「鎮地大神」としても知られていました。現在は神社本庁の別表神社となっています。

祭神

現在の祭神は以下の三柱です。

応神天皇
神功皇后
武内宿禰命

歴史

社伝によれば、仁徳天皇68年（380年）に、この地域を襲った大地震の際に、仁徳天皇の勅願により応神天皇を祭神として創建されました。その後、顕宗天皇や仁賢天皇、推古天皇、天武天皇、文武天皇など、歴代の天皇からの崇敬を受け、社殿の造営や神領の寄進、宝剣の奉納などが行われました。

寛永14年（1637年）に書かれた『相模国大中郡鶴峯山八幡宮之記』によれば、石清水八幡宮よりも早く、神亀年間（724年 - 729年）に宇佐神宮から勧請を受け、この地が八幡庄と呼ばれるようになったとされています。また、聖武天皇からは相模国における一国一社の霊場とされました。

鎌倉時代には、源頼朝が北条政子の安産を祈願し、神馬を奉納したことが『吾妻鏡』に記されています。戦国時代には、武田信玄が北条氏康を攻めた際に陣所とされ、戦火により社殿や旧記・古縁起を焼失しました。

江戸時代に入ると、徳川家康から御朱印地50石が寄進され、自らも参拝しました。慶長年間には、伊奈備前守忠次に命じて社殿を再建させ、江戸幕府からは社殿営繕料として山林が寄進されました。明和2年（1765年）には、平塚宿の僧侶である本誉還真が浄財を集め、青銅の鳥居を奉献しました。

明治時代には県社に列せられ、一時八幡神社と改称されましたが、昭和53年（1978年）に平塚八幡宮に復称しました。明治天皇の皇女である常宮昌子内親王、周宮房子内親王が参拝し社殿の前に松を御手植、神池に緋鯉を放生しました。

境内

境内には、本殿のほか、神楽殿や神輿殿、手水舎などがあります。また、摂末社として、平塚弁財天や神明社、若宮社、諏訪社、鶴峯山稲荷社、太子堂、浅間社、道祖神などが祀られています。特に、西の池に鎮座する平塚弁財天は、「湘南ひらつか七福神めぐり」の一つとして親しまれています。

年間祭事

年間を通して様々な祭事が行われていますが、特に有名なのは8月15日に行われる例大祭です。例大祭では、早朝に扇の松海岸で大神輿が砂浜を練り海に入る浜降祭が行われ、その後に浜祭典が行われます。また、毎月1日と15日には月首祭が行われ、誰でも参列することができます。

アクセス

JR東海道本線平塚駅から徒歩8分
* 東名高速道路厚木インターチェンジから車で約20分

平塚八幡宮は、地域の人々から篤く信仰されている神社であり、その歴史と文化は今も大切に守り続けられています。

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