平賀興貞

平賀興貞（ひらが おきさだ）は、戦国時代の武将であり、安芸国の国人領主であった平賀氏の当主です。父は平賀弘保。

生涯

明応7年（1498年）に、安芸国の有力国人領主である平賀弘保の嫡男として誕生しました。当初は大内氏に仕え、元服の際には大内義興から偏諱を受け、興貞と名乗りました。

大永3年（1523年）の鏡山城の戦いで大内方であった鏡山城が落城すると、同年中に父・弘保は防衛に優れた頭崎城を築城しました。興貞はその頭崎城の城主として迎えられ、周囲からも大いに期待されました。しかし、その後の大内氏・尼子氏への対応を巡って、父である弘保や、子の隆宗・新九郎（後の広相）兄弟と意見が対立し、親子間で度々争うようになります。そのため、興貞はやがて尼子経久と通じるようになりました。

天文9年（1540年）、大内義隆の命を受けた毛利元就が高屋保へ進軍し、頭崎城を攻略しました。敗れた興貞は、近隣の篁山山頂付近に竹林寺を再建し、出家しました。その後、家督は隆宗が継承しました。

天文21年（1552年）11月25日に死去。享年55歳。

人物

興貞は、激動の戦国時代において、大内氏と尼子氏という二つの大勢力の狭間で、平賀氏の存続のために苦悩した人物と言えるでしょう。家督を継いだ隆宗や、その弟である広相との対立など、内憂外患の中で、自らの道を模索し続けた生涯でした。

参考文献

岡部忠夫『萩藩諸家系譜』マツノ書店、1999年1月。
『萩藩閥閲録』
* 『歴史群像「毛利戦記」』（学研）

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