頭崎城

頭崎城（かしらざきじょう）

頭崎城は、現在の広島県東広島市高屋町貞重、かつての安芸国高屋保に位置していた日本の城、山城です。御薗宇城、白山城とともに「平賀氏の遺跡」として広島県の史跡に指定されています。

歴史

戦国時代後半、安芸国西条地域は大内氏と尼子氏の勢力争いの場となり、その中で頭崎城は重要な役割を担いました。

大永3年（1523年）に大内氏方の鏡山城が落城すると、当時の平賀氏当主であった平賀弘保は、居城である白山城の防備に不安を覚え、近隣の頭崎山に新たに城を築くことを決意しました。そして、嫡男である平賀興貞を城主としました。

しかし、興貞は父の意向に反し、尼子氏に味方しました。そのため、弘保と孫である隆宗・広相との間で争いが勃発しました。

天文9年（1540年）、大内義隆の命を受けた毛利元就が高屋保に進攻し、頭崎城を攻略しました。敗れた興貞は出家し、平賀氏の家督は興貞の嫡子である隆宗が相続することとなりました。

近年では、従来尼子晴久による毛利元就討伐戦と考えられてきた吉田郡[[山城]]の戦いについて、実際には頭崎城救援のための尼子軍の出兵を、出陣途上の毛利氏が阻止しようとしたことで起きた戦いであるとする説が有力となっています。

平賀隆宗は大内方として活動しましたが、天文18年（1549年）に備後国神辺城を攻撃中に亡くなりました。祖父の平賀弘保は家督を平賀広相に継がせようとしましたが、大内義隆の策略により、小早川氏庶流の義隆の寵童が改名して平賀隆保と名乗り、家督を相続することとなりました。

天文20年（1551年）に大寧寺の変が起こり、大内義隆が陶隆房（後の陶晴賢）によって殺害されると、陶方に味方していた毛利元就は、大内方であった頭崎城の平賀隆保を攻め落とし、家督を平賀広相に継がせました。

慶長5年（1600年）の関ヶ原の戦いの後、毛利氏が防長に移封されると、平賀氏もそれに従って移住し、頭崎城は廃城となりました。

昭和44年（1969年）4月28日、御薗宇城、白山城、平賀氏の墓地とともに「平賀氏の遺跡」として広島県の史跡に指定されました。

城跡

頭崎城は、標高504メートル、比高200メートルの頭崎山に築かれた山城です。吉田郡[[山城]]に次ぐ規模を誇る広島県内でも最大級の城郭です。城域は東西900メートル、南北600メートルの広大な範囲に及びます。

城の中心部には、本丸に相当する甲の丸、西の丸、太鼓の段、煙硝の段、稽古場、大将陣などの曲輪群が残っています。

参考資料

高屋町史
県史跡頭崎城跡案内板

関連項目

日本の城一覧
中国地方の[[史跡一覧]]

外部リンク

* 広島県の文化財 - 平賀氏の遺跡（御薗宇城跡，白山城跡，頭崎城跡，平賀氏の墓地） - 広島県の文化財（広島県教育委員会）

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